第33話 クリエールRF お友達ファミリア

 お友達ファミリア。10cmもない小さな人形。

 独自の手触りが特徴だな。




 紅    「(引き気味)ええと、カトレアさん?これはどういうシーンで?」

 カトレア 「さん付けって珍しいわね。これは

     ランちゃんと私の幼稚園でのシーンよ」

 紅    「(ドン引き)ええと、体育祭ですか?」

 カトレア 「え?普通に遊んでいるシーンだけど?」


 正直遊び方なんて人それぞれだ。だけどな、限度ってものがあるのだ


 紅    「おかしいだろ!全員直立不動で遊ぶ園児がどこにいる!!

     カトレア!!いいから俺の言うとおりに配置してみろ!!」

 カトレア 「なんか地雷ふんじゃったわね」

 紅    「まず生徒は全員ランでいいとして先生役は誰だ?」

 カトレア 「私じゃダメなの?」

 紅    「子供だけでもいいが先生役を配置したほうがリアリティは

     増すし没入感が出るぞ?」

 カトレア 「さっき言ってた自身のアバターってやつね。

     じゃあ、この子で」


 お友達ファミリアにカトレアの顔写真が張り付けられる恐怖映像。

 俺は何を見ているんだろうな?ホラー映画は苦手なのだ。

 いや!別に怖くないけどな!!!ちっとも怖くない!!


 紅    「次に背景だが、カトレアは大きな建物を持っているので次へ。

     所持してない場合は写真をプリントしたり、

     100イェンショップに行けば別メーカーが

     作った背景の商品もある。コンクールで使えるかは不明だ」

 カトレア 「大きな家を幼稚園に見立てるわけね」

 紅    「そういうコンセプト商品のはずだが!!!」


 カトレアはおもちゃの説明書はおろかパッケージの文も読まないタイプか。

 希少種ってレベルではない。


 紅    「カトレア!イメージしろ!!」クワッ

 カトレア 「紅さん?ヴァxガードやってたの?」

 紅    「いや、イメージは大事だ。カトレアとラン数人が遊ぶのはいい。

     だがほかのラン達はどういう挙動を取るかな?」

 カトレア 「ええと、縄跳びしたり、砂場で遊んだり、かけっこしたり?」

 紅    「そう、メインとなる舞台とサブの舞台を作るのだ」

 カトレア 「サブの舞台っていらないんじゃない?」

 紅    「これはジオラマに奥行きを与えるための仕掛けだ。

     メインだけでなくサブにも同じ時間が流れている。

     極論をいえば沢山ランがいたほうが楽しいからな。

     だから想像力が働くんだ。

     例えば縄跳びで失敗したランが出てくるかもしれないし、

     かけっこで転ぶランも出てくるだろう。

     透明な糸で体を支えたり、

     顔を向かあわせにするだけでもいいんだ。

     そういったポージングもできるようになると楽しさが増すのだ!」


 カトレア 「でも小さい縄跳びなんて手元にないわ」

 紅    「商品探せば出てくるだろうし、なければワイヤーで

     代用すればいい。本質はイメージを具現化する事。

     細かいブラッシュアップなど後ですればいいさ」

 カトレア 「普段と違って妙に優しい解説ね」引き気味

 紅    「おもちゃの沼にカトレアを引きずり込むためなら、

     喜んで解説しよう。

     古参ぶって強く解説してはおもちゃ自体に嫌悪されてしまうからな」

 カトレア 「なんか妙に優しいバンデッxキxスみたいね」

 紅    「新規が入ってこなければコンテンツは廃れるからな。

     そういった意味でも威圧はダメだ。

     繰り返す、威圧をしてはならない」


 カトレア 「だいぶ可愛くできたわね。ランちゃんの幼稚園」わくわく

 紅    「ここからは非推奨だが別メーカーの小道具を

     使えばもっと楽しくなるぞ?」

 カトレア 「非推奨って言っちゃうのね」引き気味

 紅    「背景シートや写真プリントも非推奨だ。

     出来ればお友達ファミリアのメーカー製を買うのがベストだ。

     サービス終了して新規商品が出ないのは悲しいからな」

 カトレア 「別メーカーの小道具なんてどこで売ってるのよ?」

 紅    「ああ、スーパーにあるガチャガチャコーナーだ」

 カトレア 「お友達ファミリアに使えるの?」

 紅    「小道具を持たせるのは加工が必要だが、

     パソコンや工事現場等のシチュエーション向けに

     真価を発揮する」

 カトレア 「ちっちゃいと無くしちゃいそうね」


 紅    「当然対策しなければ無くすだろうな。そこで

     プラ容器とチャック付き袋の出番だ」

 カトレア 「蒼転寺さんの使用済みハンカチ入れてたやつなら

     押し入れに」

 紅    「(ガチトーン)カトレア。キキョウが見たら泣くぞ」

 カトレア 「うわ、今日の紅さん感情の振れ幅大きいわね」

 紅    「じ、実家に帰らせていただきます」

 キキョウ 「そうは問屋が卸さないでござるよ!!」

 紅    「キキョウ!あれはカトレアのじゃなくてな!

     俺の秘蔵のコレクションなんだ!!なぁ!そうだろ!!」

 キキョウ 「(邪悪な笑み)録音完了でござる。

     さて紅殿ぉ。拙者の部屋にくるでござるよ」にやり

 カトレア 「(にっこり)私をかばってくれてありがとう。

     でも、これも計画の内なの」

 紅    「キキョウの奴隷にでもなれというのか」

 キキョウ 「さぁ、実験室へ!一名様ご案内ぞ」

 紅    「キキョウの部屋だよな?実験室って言ったぞ!!」

     

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玩具で世界を救った後転生ついでに女神を調理しプラ容器に封印した 倫理崩壊SDGsチート魔法少女クリエール 漢字かけぬ @testo

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