第3話 ローアングルのあくま

この世界ではXY染色体は絶滅しましたので


純度100%の百合世界です。




 私はクリエリエ。真紅のツインテールで


ごく普通だった少女。


 突如現れた蒼転寺ランによって飛び級させられた私は、


装狂演譜という15cmのロボットホビーでペアを


組むこととなる。


 気が付いたら異世界転生した博士とバトルしたり


世界崩壊の危機を救った私たちは、宇宙に旅立っていきました。




キキョウ  「へー,あの紅の双璧がひらひら衣装ねぇ」二ヤリ


紅の双璧  「しまった、見られたくないやつに出会ってしまった」






キキョウ、紫髪ロング。シスターの衣装だが腹黒い。


過去に紅の双璧が酷いことをしていたが水に流した模様




紅の双璧、私の厨二人格が意志を持ち動き始めた。全長15cm


生贄は2,3人ほど。最近ゴスロリの服をもらってご機嫌






キキョウ  「紅の双璧借りるでござるー♪」


紅の双璧  「リエ、助けろ!!!私の分身だろう!!!」


リエ    「いや、キキョウ相手に酷いことしたんだから


      自業自得でしょ?」


紅の双璧  「肝心な時しか役に立たないではないか!あの主人公!」






紅の双璧  「どうした?今更詫びを入れてほしいのか?」


キキョウ  「そんなんじゃないでござる。ただ誤解を解きたくて」


紅の双璧  「誤解?何のことだ?」


キキョウ  「リエ殿だけでなく、紅の双璧も飼いたいでござる」


紅の双璧  「ヤバい。こいつ目が血走ってやがる」首輪ガシャン


キキョウ  「さあ、これで逃げられないでござる」


紅の双璧  「俺のことは好きにすればいい。だがこの服は


      ランから貰ったものだ。傷物にしたくない。」


キキョウ  「ジェラシー感じるでござるなー


      それはそれとして、私とまだ距離を感じるで候」


紅の双璧  「当たり前だ!!勝利のためお前を盾にしたのだぞ


      その後裏切られてなかったら、また同じことを・・。」


キキョウ  「あれは依存させるためでござるよ。多少のダメージなら


      気にならないし」


紅の双璧  「紫の双璧か」


キキョウ  「側坐核そくざかくを活性化させて


      ドーパミンを発生。痛覚をマヒさせる。


      それを無限に繰り返すでござる」


紅の双璧  「そして痛くないと思い込むプラシーボ効果。2つで双璧」


キキョウ  「だから気にしなくていいでござるよ」


紅の双璧  「しかし!俺は・・・。」


キキョウ  「らしくないなー。君はもっと唯我独尊で


      いればいい。私にとってのリエはどちらも


      本物だから。チーム戦ならどちらか一人が残っていればいい。


      君のほうが強いから当然。」


紅の双璧  「シリアスモードになって語尾を外すな。


      こっちがやりずらい」


キキョウ  「普段なら拙者につかまった時点で実家に帰省するとか


      言い出すのに今日は変でござるよ?」


紅の双璧  「分からないんだ。俺自身が、ランに服をもらって以降。


      人の善意とやらには程遠い生活をしていたからな。


      この感情はなんだ?」


キキョウ  「愛ってやつでござろう?ラン殿なら市販品でも、


      魔法でもなく、手作業で作ったに違いないでござる。


      人間用の服と違って、ドール用の服は縫い目が


      目立ってしまうから、リカバリー手段として


      自分でやるしかないでござる」


紅の双璧  「この俺が、ランに恋をしているだと?」


キキョウ  「あくまで可能性。もし私のことを引きずっているなら


      それでいいし、ホントに好きなら突き進めでござる」


紅の双璧  「どちらにしてもキキョウは傷つく。


      体の痛みなど治るが心は・・・。」




キキョウ  「段々と紅殿、リエ殿に似て来たでござる」


紅の双璧  「俺の分身に似ているだと?あんな暴力女のどこに!」


キキョウ  「リエ殿が強く当たるのは過去の自分を


      救いたいと思っているのでござろう。


      元は自分が生み出した罪、紅殿へのつぐないでござろう」


紅の双璧  「つぐない?」


キキョウ  「もし、リエ殿が人懐っこい性格なら


      紅殿も丸くなってたはず。


      だから、敵に回ってでも友達を増やせる環境を


      用意したいんでござろう」


紅の双璧  「そんな素振り一度も見せてなかったぞ」


キキョウ  「リエ殿はいつもそんな感じ。


      自分ですべて抱え込んで、辛くなったら


      川の見える橋で泣いてて。


      夢みたいな理想論立てては挫折して。


      こんな不器用に生きているからこそ


      支えたいと思う。ちがう、私が頼られたいのでござろう。」


紅の双璧  「キキョウ・・・。」




キキョウ  「紅殿にもきっと分かるでござるよ


      あの子は装狂演譜が強いだけじゃない。


      もっと別の何かを持っているって」


紅の双璧  「俺もキキョウを頼っていいのか?」


キキョウ  「当然!けれどその前に言うことがあるでござろう?」にやぁ


紅の双璧  「あ、ありがとう。今日は楽しかった。」


キキョウ  「?なんか違う回答が飛んできたけど


      まあ、合格でござる」ぐすっ


紅の双璧  「何故泣く。変な回答でもしたか?」


キキョウ  「拙者でも予測できなかった答えが飛んできたで


      ござるからな。多分これは


委員長さん 「なんかまた敵が出たらしいわ、、、、よ」ドオン


キキョウ  「姉上!!これは違うでござる!!


      この涙は紅殿のせいではないでござる!!」


紅の双璧  「じ、実家に帰らせていただきます」




敵が現れたというのだが、母艦は修羅場だった。


委員長さんが激怒し、キキョウが紅をかばっている?


まずはランを呼ぶことに・・・。


そうてんじ 「りえー、おはよー」


リエ    「ORZ」なんてこったい


忘れていた。ランは幼児退行するんだった


しかも相手は人間サイズのクマ?


さすがに15mのロボット持ち出すのはナンセンスだろう


リエ    「緊急事態です!!キキョウ、委員長さん!


      どちらか私と来てください!!」


キキョウ  「なら拙者が行くござる。紅殿と一緒にね」


紅の双璧  「仕方があるまい。カトレア!!今回の件は


      後で話す。それでいいな?」


委員長さん 「本名で急に呼ばないで!わかったわよ」






現場に着くとひどい有様だった。水がアスファルトを覆っている


歩くたびにぴちゃぴちゃ鳴る。ああ、相手がSDGs過激派の


WGsでクマならだいたい読める。”海面上昇”か


気温が上がると北極の氷が解けるってやつ




ローアングマー「ここまで海面が上昇すればパンツ見放題でグマ」


リエ     「変態だあああああああああああ」


キキョウ   「うわ、ドン引きだよ、じゃなかったでござる」


確かに水の反射でパンツ見えるけどそれでいいのか!!


前回の敵は海洋汚染で人間に逆恨みしてたけど


こいつはダメだ。万が一SDGsで検索してこいつが出てきたら


倫理的にヤバい。朝の時間に放送できなくなる!!




ローアングマー「冗談でグマ。ホッキョクグマは絶滅が近いから


       せめて人間どもに一矢報いるグマ」


リエ     「第一印象って大事ですよ?」


キキョウ   「紅殿、行くでござるよ


       クレカ・クレカ・ガチャ・テンジョウ」


リエ     「子供泣くよ、その変身口上」


キキョウ   「魔法シスター・キキョウ・リゾルート狩る!」




ひどい口上と共に変身したキキョウ。魔法少女変身の効果音が


チャリーンになる程度にはひどい。




ローアングマー「鏡面映像秘儀、水ガエルの術」


リエ     「うわあああ、カエルだらけだああああ」


キキョウ   「きもいでござる」


紅の双璧   「何してるリエ!!早く変身しろ!!」


リエ     「分かってるわよ!お着換えモード紅☆


       魔法ウエスタン・クリエリエ作戦開始!」


ローアングマー「水ガエル達には映像を記憶する特性がある


       そして再生も。パンツを全世界に晒すのが


       嫌なら降参するがいいグーマグマグマ!」




キキョウ   「たった一つだけ現状を何とかする方法が


       あるでござる。リエ殿には時間を稼いで


       貰いたいのでござる」


リエ     「わかったわ。ちょうどあいつに言いたいこと


       あるし」


キキョウ   「魔法シスター式サイエンス起動エレベーター設立」


リエ     「凄いの出したあああああああ」


キキョウ   「ちょっと宇宙行ってくるでござる♪」


ローアングマ―「お仲間は逃げたグマ、お前も逃げろグマ」


リエ     「逃げる?いい加減なこと言わないで!


       あなたこそ逃げているじゃない!!


       こんな一気に海面上昇したら他の生物も


       ただでは済まない!!あなただけ生き残ったって


       意味ないじゃない!」


ローアングマー「仕方ない犠牲だグマ」


リエ     「じゃああなたを倒しても仕方ないよね」




キキョウ   「リエ殿ー戻ったでござるよー」


リエ     「ぎゃあああ、巨大な氷だああああああ」


キキョウ   「冷やし大都市始めましたってね。」氷設置ー


ローアングマー「なんだ?水が凍っていくグマ!!」


キキョウ   「そりゃそうよ。この氷はー270度


       水を宇宙に運んで持ってきたでござる」


リエ     「宇宙って寒いらしいからね」


キキョウ   「マジカルアイテムカード。タッチ決済☆


       マジカルはんだごて10連!!


       敵の未来は破壊する♪」


ローアングマー「あつい、あつい助けろグマ―」じゅうううう


キキョウ   「たしか拙者達の映像がどうとか言ってたわね?


       因果応報であなたの消えゆくさまを


       ネットに公開してあげる」


リエ     「どSだ」ドン引き


キキョウ   「動画サイトの皆様ー出番ですよー


       この変態を救済するか、断罪するかのアンケとりまーす」


リエ     「知らん間に動画投稿者になっとる!」


キキョウ   「結果はーーーー、じゃかじゃかじゃか


       断罪0%、救済2%、もずく98%


        じゃあ、断罪☆」暗黒微笑






今日も町に平和が訪れた。戦え!魔法シスターキキョウ


実家に帰るな!紅の双璧




あとがき「ZKZK」


リエ   「紅の双璧は結局なにしたの?」


紅の双璧 「キキョウと話しただけだ。


     なんでも支えるより・・・。」


キキョウ 「待ったでござる!!!それは言ってはならぬでござる」


紅の双璧 「主従逆転だな?キキョウよ」ワハハハハ

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