2023年×月×日(×)
単刀直入に示そう。
旅のことなどもう覚えていないのである。
てへぺろ。
なのである。
考えても見て欲しい。
もとより、ずぼらだよ、と宣言している者が、半年以上もあけた日記の続きを何故書けよう。
無茶である。
かなづちをとっ捕まえて、日本大陸沿いに泳がせるほどの暴挙である。
よって以下に旅でおきた事件を簡単にピックアップする。
風さん、寝坊する
風さん、電車を乗り間違える
風さん、バスが分からず迷子の子猫ちゃんになる
風さん漢字を読めずに、待ち合わせ場所に辿り着けない
吾輩、それを迎えに行って迷子になる
迷子になった吾輩、風さんに責められる
待ち合わせ場所にふりがなをつけなかった吾輩、風さんに袖をもがれる
旅の地を散策するが、風さん、地図を逆に見ていたため、目的地まで倍の時間を要する
足の裏が燃えそうだと、風さん騒ぐ
後、吾輩のプランをダメ出しするが大量に歩いたのは吾輩のせいではない
歩きすぎて風さんの靴下が破れる
親指がこんにちはする
吾輩ももれなく、親指をこんにちはさせられる
大通りで靴を脱がされ、靴下を破られる
ようやく目的地に着くが、謎の雑草がはみ出た餅を食べた後、
吾輩、嘔吐
餅を頂いた後、吐き気を覚えながらそこを後にした際、
玄関先の道に餅からはみ出た雑草とよく似た草の生えているのを確認する
吾輩、嘔吐しながら風さんがお土産を買うのを待つ
足元に鳩が群がり、吾輩、注目の的となる
帰宅する際、駅に向かう
地図係の風さん、再び地図を逆に読む
吾輩、脛から足が激痛になった
無事に帰宅する
というのが、簡単な旅事件である。
前回、弾丸旅をのたまっただけあり、これに触れず別のことを書き出すのは憚られた。
よって忘れかけの思い出を、軽くお披露目した。
これで気兼ねなく思いついた際に、日記を記せる。
またいつ、ずぼらさやゾンビに襲われ日記が滞るかは知り得ぬが、
とりあえず、再び、よろしくなのである。
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