2023年1月12日(木)

久々の日記である。






サボっていたと言われれば、半分は正解である。







残りの半分は、

レポートやらゲームやら授業やらゲームやら小説執筆やらゲームやらゲームやらに追われていて慌ただしかったのである。






8割サボっていたのではない。

ほんの5割程度だと自称している。






新年早々、

創作に励み仕事に勤しむことを誓ったはずなのに、

何故こうなったのか分からぬ。






ツキが逃げたような気がしたのは元旦。






日の出の時間、

たまたま鷹狩りもしくはお花摘みに行くために目覚めた際、

ベランダに人影がちらつく。






カーテンを開くと、

サンタクロースを思わせる大きな袋を抱えた爺さんがニコニコ微笑み立っていた。







吾輩、はたと思う。






遅れてクリスマスプレゼントを届けにきたのだなと。






遅れ過ぎてはいるが許してやろう。





これをもってして、

今年からクリスマスに悪魔のミサを催す予定はチャラにする。






吾輩、寛大なのである。







胸元に「福」とデカデカ刺繍された小太りの爺さんをもてなすべく、ベランダを開けようとしたその時だった。







ガラスに映る吾輩の背後に、二人の貧相な爺さんが見えたのは。






家の中でたまにお見かけするご老人お2人だ。









どなたかは存ぜぬ。








勝手に同居しているようである。










額に「貧」「厄」と刺繍されたお洒落な天冠をつけた、あの2人である。









貧相な老人2人は肩を組み、


とても怖い顔でガラス向こうのベランダを睨んでいる。









もしかすると、ふくよかな爺さんと仲が悪いのかと思った。









それでもこれは吾輩のお客人である。







プレゼントを貰うまでは、帰ってもらっては困るのだ。








吾輩、視線をベランダ向こうの爺さんに戻すが、







幸福そうな爺さんの姿はもうなかった。







一瞬、隣の住民のベランダで袋のようなものがちらついた気がしたが、


今となっては分からぬ。







そういえばお隣さんは、


宝くじが当たって昇給やら何やらと色んな良いことが起こっているようだ。






福の神でも住み着いたのであろうか。









まぁ、何でも良い。






吾輩は、今年も何故かグダグダである。







仕事パワーも執筆パワーも湧き上がる側から、


誰かに吸収されたかのように消えていくが、これもまた気のせい。






今年も忙しくだらだらやろう。貧乏暇なしであるから仕方ない。






吾輩、何もかもやり投げて布団に入る。








部屋が暗転する刹那、







小汚い老人2人の笑顔が部屋に浮かび上がったように見えた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る