吾輩草子

2022年12月21日（水）

昨日のことを何も思いだしたくない。

常に素面であったから、全ての記憶を辿ることができる。

吾輩、あくまに取り憑かれていたようだ。

鬱々とした心の隙間に

黒ずくめのセールスマンが忍び入ってきたのだ。

集合場所の最寄り駅についた時に、

そのセールスマンに無料で押しつけられテキーラという名のドリンクを

一気したところから、全てが崩壊した。

いや、崩壊ではない。

何かに取り憑かれたのである。

そうでなければ、

店に到着するやいなや、ハイボぉぉぉるっ！！

プリィィィズッ！！

と、踊るように予約席に向かったり、

鶏のからあげを見て、

かぁぁらぁぁあげえぇぇぇぇっ！！！！と雄叫びをあげたり、

次から次にアルコールを呑み散らかし、

テキーラぁぁぁぁっ3ショットぉぉっ！！！

などと、テーブルを揺らしたり、

椅子に立ち上がってステップを踏みながら

からあげにレモンかけるなら、声かけろぉぉぉぉっ！！！

パセリは飾りじゃないのよ、ほっほぉぉぉぉぉん！！！

と、シャウトしたりしないからである。

二次会のカラオケも恐ろしかった。

みんなが吾輩を追い返そうとしたり、

撒こうとしたりしたが、無理矢理押し入ってやった。

そうして、

人様からマイクを奪い取っては

知らない歌をも濃いめのアレンジを利かせて歌い、

バラードを熱唱している人の合いの手に、

1曲前のロッキンな合いの手をいれたり、

マラカスとタンバリンを両手に

部屋中をハ◯ジのように駆け巡ったり、

テキーラぁぁぁぁっ！！3ショットぉぉぉぉっっ！！

ふぉぉぉぉぉおおおうっつつつ！！

と、部屋のドアを開けて厨房に向けて注文したり、

本当に怖い思いをした。

皆さんも、気をつけて欲しい。

昔から、心の隙間を狙ってくるセールスマンがいるようなので。

どーーーーーーーん、ってね。