魂源と神格の遺産巡礼

人形ちゃんは話すことができた。そして世界遺産について知りたがっていた。なぜ話せるのか、どこから来たのか、まったく謎である。日本語しか話さないので急遽パリから日本に移送してひとまず彼女の望みをかなえることにした。それもそのはず、彼女の魅力の前には思わずかしずかなければならない。そんな奇妙な色気があった。

青年は人形ちゃんの教育、観察ならびに監視を命ぜられた。
青年は世界に一凛だけの薔薇を授かったような誇らしい気持ちで任に就いた。
ともあれ研究はカップル旅行のような形で進むのであった。

……。
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……ごきげんよう。お時間が許すかぎり、どうぞごゆっくりと……。