概要
夏の終わり、僕と彼女は過去を巡る旅に出る
サイクリングショップの息子である仁太(じんた)は高校一年生。夏休みももうすぐ終わると言う頃、親戚だという杉本麦音(すぎもとむぎね)が訪ねてきた。彼女は仁太の家で一泊する。そのとき、仁太は見てしまった。麦音がこっそりタイムリープをしているところを――。
関わりたくないと思った仁太だが、次の日から自転車で東京に向けて二人で旅立つことになる。
関わりたくないと思った仁太だが、次の日から自転車で東京に向けて二人で旅立つことになる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ひと夏のさわやかな青春ロード・ムービー……、と、思いきや?
やんちゃ坊主の仁太と、謎多き少女麦音の、ひと夏のちょっとした冒険。
前半部分は、爽やかで心地よく綴られる二人の旅路に、青春時代を疑似体験するような心地を覚えます。
しかして、この物語が更なる展開を魅せてくれるのは後半から。
あまりネタバレちまうので言えませんが、この物語は、自らの過去に向き合おうとする主人公の成長物語なのでした。
読み進めていくうちに、麦音が抱える真実が浮き彫りにされていく展開が読み手を飽きさせず、
かつ、ひたむきな彼女をとりまく登場人物たちが、自らの気持ちを吐露していく姿も素敵。
やー、いい時間でありました。