概要
止まない雨はないなんて言葉は、嘘だと思っていた。
三月の末、佐瀬(さぜ)譲(ゆずる)は市民図書館で幽霊に絡まれ、それを助けてくれた鷹谷(たかや)雪(せつ)と出会う。しかし譲は、雪のことも、幽霊のことも、幻覚だと思い込んでしまう。譲は強い見鬼(けんき)を持ちながら、幼い頃の刷り込みのため、見る異形は全て幻覚だと考えていた。
数日後、高校の始業式の日に譲は、幻だと思っていた相手と再会する。
便利なばかりではない異能、ややホラー。
バキバキの異能バトルものではありません。転生も転移もしません。チートもありません。
数日後、高校の始業式の日に譲は、幻だと思っていた相手と再会する。
便利なばかりではない異能、ややホラー。
バキバキの異能バトルものではありません。転生も転移もしません。チートもありません。
いつもありがとうございます。
ギフトへのお礼に、ささやかながら短編をご用意しました。よろしければ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!友情を繋ぐ、小さな力
いわゆる「見える」家系の雪(せつ)、自分が「見える」人間だと信じたくない譲、「見えない」どころかはね除ける体質の壱矢の三人の男子高校生を中心に、物語が紡がれていく。
テンプレートではなく、人物たちの人となりが丁寧に書き分けられている。素直になり切れないこの年代ならではの葛藤も。
この作品の中で唯一(?)の特殊な存在である玉藍が、とても可愛い。古めかしい奥ゆかしさのある台詞が逆に新鮮。一家に一人(一匹?)はいてもらいたい。
派手ではないけれど、読み進めるほどに作品を好きになって、人物たちにも愛着が湧いてくる。彼らの物語をもっと読んでいたい。
小説らしい小説を読みたいあなたに、おすすめし…続きを読む