第25話【カウントダウン、ダウン】を褒める

カウントダウン、ダウン

https://kakuyomu.jp/works/1177354054922631938


 とある一角に世界そのものがあった、世界の片割れはどこにいったのか分からないが、過去よりも今あるこの関係性の中でカウントダウンでずっとダウンしてる。


 一つ読み進めるほどに世界の謎に近づいたような気がして、それと同時に誰かの気持ちには答えられないようにも感じて、いじらしい滅亡のカウント、違う方向からも、そう、このお話しは切り取られたミニチュアの中で演じられてるかのように、小説という文字列次元を眺める巨人である自分を認識せずにはいられない、だけれどもこのミニチュアの中にある時間は巨人の心臓を止めたのだ、カウントダウンが重なって、ただじっと手のひらに収まる世界を眺め、その中にある空間が紡ぎだす意味を、カットとして切り取られた世界を、答えがもうあるというのにいじらしく眺める巨人の瞳、心臓が動くうちに滅んでしまうかもしれない世界のために、巨人は自らの心臓を止めて、眠りにつく、願わくば目覚めた時には切り取られた世界で結ばれる心臓の鼓動が動き始めて、巨人自体のカウントダウンを、起き上がる前にテンカウントを。


 瞬間を刻む心臓があったのなら、それは心というのだろう。

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