第30話【殺し屋がふたり、女がひとり】を褒める

殺し屋がふたり、女がひとり

https://kakuyomu.jp/works/1177354054918336065


 殺し屋がふたりいたら、割と依頼に関して揉めそうだし、最悪、殺し屋同士のバトルに発展するような気がするものである、しかもこのタイトルだと殺し屋が二人いて、ひとりの女を取り合ってるようにも受け取れるのだが?


 これは殺し屋稼業自体がある種、それぞれ協力し合うことで最大効率を発揮できるという具合をはじき出せるので、依頼自体を吟味することで危ない橋を渡らずに済むというものでもあるということだ。


 面白いのは殺し屋にもそれぞれ全く違ったテクニックが必要という具合で、色んな殺しにあった手段を選んで何でやるか、とかではなく、得意分野で攻める形になってるので、ふたりの殺し屋がどちらも知的に動くという点だ。

 殺す必要がないならどうにか出来ると判断出来るところもある、ただ問題なのはイレギュラーであり、殺さずとも死んでしまうこともあるという具合になる。


 とりあえず殺し屋の間に挟まるような状況は生きた心地がしないだろうのことだが、強引に挟まりにいって得られるものもあったという具合。


 罪深きは人を狂わす力にあって、そればかりは殺し屋のテクニックでもどうしようもないというあたり、場当たり的な殺しとは別な依頼にどう対処したのか気になるところ、ただそこは想像で補うしかなくて、歯がゆくあった。

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