第15話【沼の姫 56794】を褒める

沼の姫 56794

https://kakuyomu.jp/works/1177354054922374975


 その沼にはまったら抜け出せない、そんな沼が広がっており、そんな沼の姫であったからには、いける伝説となって未来永劫どこまでも果てしない沼生活。

 異世界転生すると割かし色んな人がスタートダッシュで差をつけようとするが、

異世界に転生する前に決着はついているのだ、つまり異世界転生する以前に適性が決まってるようなものであり、異世界に転生してからああだこうだして耐えられてる時点でもはや望みは叶ってるようなものである。

 そんな風に考えたら異世界に転生して何かをするというのはめちゃくちゃ意思の力が必要になるわけで、意志があんまりない状態で異世界を満喫するのは難しい、むしろ異世界そのものになってしまうくらい世界観が沼だったら、そりゃもう異世界を描写する必要すら無くなって、そう、甘美な異世界にずっと浸ってるだけの長い長い時間が始まる。

 でも本当に異世界に望んでるものってなんだろうか? 既知ではなく未知なのではないだろうか? 未踏の大地で第一の開拓者になる。

 沼の姫もまた目覚める、無制限の富から自らの物語へ、異世界を求めるということは心の中に異世界を作るというのと似るのだから。

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