第8話【『愛が重いから』、いけないんだよ】を褒める

『愛が重いから』、いけないんだよ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054922255689


 人類は地球の重力に支配されている、大事なことではあるが、もし僕らの愛が無重力だったら、いけないことはなかったのかもしれない。


 これはただひたすらに求めるものに突き進む者たちへ捧ぐ物語で、全身の筋肉が湧き踊る時、確実にハートがドクドクするそんな愛がしたたり落ちる世界に走り込んで全部受け止めて見せる、僕らの鏡なのかもしれない、だって僕らは知らず知らずにマッスルに憧れている、力こそパワーだと知っている、スーパーヒーローでなければ解決できないと知っている、愛こそパワーだと考えている。


 行動力で示された世界でひたすら生き残ってきた生物の心を逆手に取れば、合気道がごとく相手の力を利用して簡単に投げ飛ばしたりすることも可能という具合で、この話は筋肉で突き進む愛と、その愛を利用するもののせめぎ愛。


 愛があれば世界は救えるかもしれない、だが愛が重さを知るためのパワーを見抜かれてしまったら? 自分にはこの物語はアメコミのスーパーヒーローにこそ演じてもらいたいと思うところがあるのだ、なんでも力で解決できる愛、愛の重さをいつでも受け止める存在に愛の重さの不当な部分を真に知らしめてやりたい、いっそのことダークヒーローを通り越してダークサイドに染まってしまえと、力があるものに突き付けてやりたい、そんな欲求の発露がふつふつと湧き出してくる。


 あ、実を言うとマッスル、そしてパワーに見惚れてしまってました。

マッスルがこの作品の最大の見せ場だと思うのです、そしてパワーがポテンシャルエネルギーがクライマックスを飾る花束になるところは、あなたにも体験して欲しい


 万有引力に惹かれてしまった乙女心、愛の重力には、敵わない。

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