第9話【祈り】完結したので再度、褒める
祈りを褒めたら、思わぬ形で応援パンチが来たので、
これはと思ったのと、完結したのもありますから、
再度褒めてみたいと思います。
選ばれし勇者の資質って何だと思います?
僕は圧倒的に勇気とかパワーとか筋肉とかに偏るんですけど、
その資質の選択がこの作品では非常にしっくり来るんです。
主人公の少年が抱えてる心の葛藤自体、迷いそのものが、
選ばれた理由だとしたら? その部分に打ち勝つこと、そこに、
全てが集約される。
勇者の剣を持ってること、異世界の体に馴染むこと、これは全部おまけのようなもので、必須ではない、勇者になるということは自分が最も恐れてるものに対峙したとき向き合える心の動き、そして何よりも恐れるものがあることだと伝わってきます、
立ち向かうものがあってはじめて恐れから逃げずに目を向けようとする。
その成長って本当に繊細に描いていかないとなかなかつかめないもので、息づかいや湧き出る不安、こぼれる涙、ひとつひとつ拾い集めて、少年の心に寄りそう気持ち
をありありと感じれるのです。
そして等身大の心が必要とされる異世界は誰もが葛藤するその瞬間に整っている。
目的に向けて狙いすまされた選択です、これが強くないわけがない、実際、読んでいても強い気持ちの情動が目いっぱい伝わってきて、見事に撃ち抜かれてしまいました。
最終話で祈る姿に、扉をノックする音がかぶさるかのようで、不安もありながら胸の鼓動と呼応して感じるのも、少年の心を大切にしてきた現れとも思えて、読後感で現実に帰った気分になれるのも、たった一つの心臓を少年と共有してる気持ちも、異世界に転移した魂が確かにそこにあったと、言える。
今はただ茫然と月明かりに抱かれていたい、胸に残った感傷に浸る。
※ 祈りの言葉は妖精さんが狙って作った感じがあって良いですね、
ついつい変に読んで出来た言葉の並びにハッとしましたもん。
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