第21話
「……美味しい!」
一口飲んで私は言った。小晴お契姉様の点てたお茶は、私が点てたお茶とは比べ物にならないくらいに美味しい。
「小晴お契姉様は凄いですね!こんなに美味しいお茶は初めてです!」
私は周りの迷惑にならない程度に興奮していると、小晴お契姉様は私に「奏歌、落ち着いて」と言われてしまった。
「奏歌、褒めてくれてありがとう。でも、あなたの姉……私よりももっと上手な方かいるのよ」
途中、お姉様の事を言いそうになっていて少しひやっとした。小晴お契姉様は言い直すと、先生の隣に座っているお姉様の方を見ながら言った。
「私のような代表貴族はこのレベルでも充分ですが、瑠歌は御三家だから幼い頃から色々な作法を教え込まれているのよ。茶道についても私ではとても敵わないわ」
「瑠歌様はすごいのですね。私も頑張ります!」
「あと、代表貴族の中だと
こんな感じで1限は終わった。
その後の授業もつつがなく進んでいった。
ー放課後ー
学校が終わり帰宅した私は、自室で美緒に制服を脱がしてもらい、普段着に着替えた。私が着替えている間に結亜が紅茶を準備してくれていたようで、私が椅子に座ると紅茶が出てきた。
紅茶を飲みながら側近たちと学校での出来事を話していると、急いでいる様子の千佳が早歩きで部屋に入ってきた。
「お嬢様、奥様がお呼びです。応接室へ来て欲しいとのことです」
「お母様が?何かあったのかな?とりあえず行きましょう」
「かしこまりました」
軽く服装を整えた私は、千佳と光と共に応接室に向かった。
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