隣の席の人の知ってはいけない秘密を知ってしまった僕はもうダメかもしれない。

僕は超幸運にも学校一の美少女と偶然隣の席になったぼっち系ぼっちの碓氷影人(うすいかげと)。
名は体を表すとばかりに教室でも街でも家でも存在感がない僕は、５月も中頃なある日、偶然そわそわしてる学校一の美少女が路地裏に入っていくのを見てしまったのだ。

ちょっとその後ろ姿が気になってあとを追いかけた。
ほら、最近物騒だって聞くし、襲われたり、なんかあぶないくすりとか、なんやら怪しいことしてたりとかしないよねー……？ なんて、好奇心に引っ張られる感じであとを追いかけてみたんだけど。

……まさかそれで『学校一の美少女が仮面をして妄想上の怪盗としての決め台詞を考えてる場面』に出会すとは思わなかった僕は驚きすぎて思わず声を。

「誰っ！？ いま声が……！！？」


────これはそんな友達がゼロから始…続きを読む