ハリウッド・トマト・パニック
ひょんな気まぐれで水に浮く物体を調べていたら、トマトが浮くということに興味を惹かれた。
トマトは水に浮く。すなわち、トマトで船を作れば海を渡れるのだ。
そうと決まればさっそく実行。
大量のトマト同士を竹串で繋ぎ合わせて海に浮かべ、その上に乗る。
さあ、大航海の始まりだ。
しかしその船の結末はタイタニック号同様に決まっている。
航海が進むにつれ、ディカプリオを乗せたトマト船は徐々に海へ飲み込まれていくではないか。
確かにトマトは水に浮くが、実は熟れてしまったら沈むのだという。
哀れアーノルド・シュワルツェネッガーはトマトと共に沈没していき、最後に親指を立てて海の中へ消える。
しみじみと脳内シミュレートを終えた私は台所へ行き、トマトを包丁で一口サイズにカットし、ツナ缶と大葉と和えてめんつゆをかけ、喉の奥へ流し込んだ。
美味い。やはりトマトは乗るのではなく、食べるに限る。
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