おいでよタコの街
その昔「タコの寿命が少し長かったらタコはその知能をもっと使うことが可能になり、海底に街ができていた」という豆知識を耳にしたことがある。もちろん耳にタコができるほどではないが。
そのときはタコが造ったタコによるタコのためのタコの街というものを興味本位で想像しようとしたが、どこかとてつもなく怖ろしい何かの蓋を開けてしまいそうで躊躇してしまった。
しかし皆さんご周知の通り、タコはもともと充分に知能が高く、海底に捨ててある瓶などの蓋を開けるのが得意な生き物である。
我々が知らないだけでもうすでに、恐ろしい何かの蓋は開けられているのかもしれない。あの器用に蠢く八本の足で。
その蓋の向こうでは、タコにしか理解できない8進数で成立した街が広がっているのだろう。
未だにその街の全容は想像できないが、彼らの文明の中にたこ焼き器だけは存在しないことだけはわかる。
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