健全な袖の下
今年の初夢は時代劇仕立てだった。
自分は忍者かなにかで、天井裏から小さな穴を通して座敷での密談を覗いている。
下で繰り広げられているのは悪代官と越後屋の有名なやり取りだった。
「越後屋、お主も悪よのう」「いえいえ、お代官様ほどでは……」というよくあるあれだ。
ただひとつ掟破りだったのは、越後屋が悪代官に渡している袖の下が大量のAmazonギフト券だということだ。
「越後屋、お主も悪よのう」
Amazonギフト券をちゃんと買っている以上はただの消費者ではないのか。というか単なるプレゼントじゃないのか。
「いえいえ、お代官様ほどでは」
そもそも時代設定も無視である。
今年はどんな一年になるのだろうか。
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