解体された少年は玩具の臓器に夢を見るか

約12万文字。薄い小説一冊分(読書時間1時間半程度)。完結済。
奇跡の身体を持ち解体された少年と、そんな少年に心臓を捧げた男の物語。
魔法も超能力も無い、現代寄りのスチームパンクファンタジーです。

それでも、このポンコツの心臓が俺にはふさわしいと思うんだ――

第十次世界戦争後の荒廃した世界。復興の兆しが見え始める中、少年ハーツは奨学生として名門校リリオ・デルに入学する。贅沢品として貪られ、腑分けされ、奪われた、自らの内臓の行方を探すために。
少年の傍らに立つのは大戦帰還兵のブラッド・ウェンドウィルソン。故郷が地図から消え居場所を無くした男は、戦争の被害者であるハーツを救うことを自らの生きる目的にすり替えて彼を庇護していた。

学園内での奇妙な伝統行事である「お茶会」――クラスメイトに招か…続きを読む