【Bonus・Parts】第一部~第二部までの概要①
※今回の話を整理するための簡単なプロットです。
読み飛ばして下さっても構いません。
「-Qualia days- 試作品彼女」
今回の舞台:鏑木市(かぶらぎし)。都心に近い近未来都市。「霧前市」や「森城町」と比べ、技術が発達しており、貿易港も備えている。学園都市であり、霧前市から高速で二時間走ったところにある。
「BLACK」から、二年後の話を想定して書いています。
~この物語は、白血病とロボットのお話です~
◆白血病とは
初期症状は風邪に似た症状で、痣(あざ)や皮下出血などが起きる。頭痛やめまいなどの症状から、臓器やリンパの腫れに繋がっていく。
発症原因は明らかにされていないが、主に放射性物質の被爆や抗がん剤治療による影響も強い。検査方法は血液、髄液を採取して行い、染色体異常や血液細胞の数を調べて行う。主な治療法として、骨髄移植や抗がん剤投与があるが、ドナーの不適合や抗がん剤の副作用の影響が強い。
骨髄注射をして、骨髄の造血細胞を死滅させ、無菌室で過ごすことによって、白血球の数を減らし「完全寛解」を目指すのが目的。しかし、骨髄注射で投与する抗がん剤は副作用がとても強い。「完全寛解」され、五年以上白血球数の増加が見られなければ、完治したと見ることが出来る。この過程を地固め療法と呼ぶ。
治療の際に、造血細胞の不安定で血小板が減少し、血が止まらなかったり、鼻血が出てしまったりする。
◆ヒューマノイドロボットとは
人のパートナーとして、人を研究する為に作られたロボット。「楽器演奏をするロボット」や「噛むこと、喋ること」を部分的に行うロボットなどが日々開発されており、日々着実に人に近いロボットが開発されている。
代表ロボットに「ASIMO」(ホンダ)や「バイオリン奏楽ロボット」(トヨタ)等がある。今回モデルにしたのは、「FT」(ロボ・ガレージ)や「EMA」(セガトイズ)と言った「女性モデルのヒューマノイドロボット」である。
※ロボットと人間の感情処理
「割り切れるか、割り切れないか」だと、私(著者)は思っています。面倒な感情を機械的にスパッと切れるか、葛藤や苦悩が生じるか。そこに「らしさ」が出てくるわけです。
~鏑木工業大学 概要~
カレッジには五つの学部とそれから枝分かれする四つの学科があるが、興造が所属するのは「技能工学部・製造学科・機械デザイン専攻」である。毎年学生が優秀な成績を収め、数多くのエンジニアが、世に送り出されてされている。興造はOBであり、学院を経て、学院内教授となった。勤続年数は十五年ほど。
~大学教授の仕事~
ゼミの講義、研究と論文執筆など。大まかに分けると「授業」「研究」「会議」。役職が上に上がる程、雑務が増え、書類作成や承認などが増えてくるようだ。また、充実した研究費のもと、結果の見えない研究を続ける根気が要される。
参照:http://careergarden.jp/daigakukyoujyu/kurou/
◆第一部【ver.1】
『大学教授・久保田 興造』:41,699字/7,468分
大学教授である久保田興造とその周りの人物との交流を描いた部。クオリアに対する想いや、つぐみの気持ちが見え隠れしている。主な人物の絡みの視点はつぐみを中心する人間模様で、それから派生する大学教授としての生活スタイルである。
□人物紹介
●久保田 興造(くぼた こうぞう・40代)
鏑木市工業大学の教授であり、独身を貫く男性。オタク系であり、恋愛に対して臆病なのは訳がある。それは、最愛の女性であり、婚約者で会った澪(みお)を二十年近く前に亡くして、すっかりと意気消沈してしまったからだ。敢えて女性に近づかれないように不潔な格好をしている。しかし、彼の名声やお金目当てで近づいてくる女性が絶えない。お金に蓄えがあり、女性にモテないわけではないので、縁談を持ち掛けられるも、すべて断っている様子。※きちんとするとイケメンな男性である。
現在、最新式の医療機器ロボットの研究開発を進めており、投薬治療を用いない、精神緩和療法を備えたロボットの開発をしている。「孤独な患者の唯一無二のパートナーロボット」と言う名目で、Qualia(クオリア)の技術を用いたロボット開発を進めている。その背景に、澪(みお)の影響が強い。
実家は小さな町工場のような施設で、小さい頃から機械に触れて育ってきた様子。
・一人称:「僕」
・愛称:マスター(Qualia)、こうちゃん(澪)(ネットアカウント:「マッド・サイエンティストΩコウ」)
・所属大学・学部及び学科:鏑木工業大学・機械総合学部・機械デザイン専攻
・性格:饒舌多弁。時々沈黙。不器用だが、紳士的な一面がある。
・特徴:手先が器用、熱中癖がある。
・体格:中肉中背
・容姿:白衣を身に付けている。
・髪型:天然パーマの白髪交じり。無精髭が特徴的な男性。
・血液型:A
・好きな食べ物:から揚げ、カップ麺
・趣味:オンラインゲーム、レトロアニメの超合金ロボットやマイナーレコード(70年代)を収集する癖がある。蓄音機を所持しており、独身貴族を有意義に満喫している様子
・口調:「俺は負け犬なんだ」
・好きなアーティスト フォークシンガー「倉田みのり」
若かりし時、女学生の制服で失恋ソングを歌っていたアーティスト。代表曲は「ごめんね、先生」「赤い背中」等がある。現在、還暦を過ぎているようだが、未だに人気は衰えない。興造も熱狂的ファンの一人である。
※この物語のキーパーソン
●虹ヶ崎 澪(にじがさき みお):享年22歳
白血病で亡くなった、興造の婚約者。幼馴染であり、幼い頃におもちゃを直してくれる手先が器用な彼にずっと魅力を感じていた。実際に付き合い始めたのは高校二年から、長い間交際していた。大学の進学は歴史がもともと好きで、「からくりの勉強をする為」に興造と同じ大学に進学する。しかし、大学二年の冬に白血病が発症し、二十二歳と言う若さで他界してしまった。
闘病生活は過酷を極め、十一か月の闘病の末、二度の再発と共に興造の腕の中で息を引き取った。
※「パッヘルベルのカノン」が好きで、この曲はからくり人形の研究家である、「滝口 英彦」名誉教授から与えられたものだった。
◆純粋無垢なロボットガール◆
●Qualia(クオリア)
プロトタイプ型Type-one・ロボット。興造が、澪を亡くした悲しみのあまりに作った為、彼女を模した姿をしている。しかし、初期型なので、感情表現にやや難がある。決められたことをそつなくこなす が、多少温かみのない行動や感情を読み取れないことなどの難点があったりする。しかし、興造の度重なる独学と改良技術によって人と大差ない動きを出せるようになった。特許は出していない。
・製作者:久保田 興造
・容姿:ピンクとパープルのツートンパステルカラー、セルリアンブルーの透き通るような髪の毛。欧米人と日本人をミックスしたような童顔。身長は百五十センチくらい。
・材質:パプラプリンゲル(もっとも人肌に近いウレタン素材)、硬質アルミ素材、耐熱防塵性硬化プラスチック
・モデル:虹ヶ崎 澪(22歳当時のもの)、完璧な人型ではなく性能は「エマ」(セガトイズ・女性型ロボット)をモデルにしている。
・機能:サーモスタット、シリコン製の肌感、高感度マイクロチップ、マスターハンド(超機能の詰まった宇宙ネジにより、生体機能を宿す。)、恋愛コミュニケーション機能、良妻機能
※恋愛コミュニケーション機能「愛撫機能」「SMILE画像認証モニター」「AI式会話機能」
※良妻機能 「今日の献立レシピ100選」「おそうじモニター」「優しく目覚ましアラーム」「厳しくお叱りスイッチ」
・家事○、料理△、感情機能×、思考回路0-1処理
◆歳の差、十五歳のメインヒロイン?
●明野夜 つぐみ(あけのや つぐみ 興造と15歳差)※メインヒロイン
久保田教授に恋心(?)を抱くゼミ生。興造に勉強をいつも教えて貰っている。漫画が好きで、BLも好む腐女子だが、純粋な気持ちは人には負けない様子。教授と大学生と言う立ち位置や年齢差に悩んで、一歩踏み出せない健気な女性である。久保田教授が、何故ロボットに溺愛しているのかが疑問で仕方ない。
・アクセサリーモチーフ:カピパラのヘアピン(あどけなさ、優しさ)
・愛称:つぐつぐ、ぐみちゃん
・所属大学・学部及び学科:鏑木工業大学・機械総合学部・機械デザイン専攻
・性格:好奇心旺盛な眼鏡っ子。図太いのか、肝が据わっているのか。
・特徴:人気者の女性で人当たりも良く、さっぱりとした性格なので敵を作らない。正義感も強い姉御肌。
・体格:小柄
・容姿:カジュアル系(ボーダー多様。オタク臭さが出ず、重過ぎない軽めの服装)
・髪型:茶髪のひし形ロブ
・血液型:A
・好きな食べ物:
・趣味:アニメや漫画収集。
※ジャンヌ・ダ・ショコラ著(著者不明≒梶原 愛?)「アルバーン聖戦記」の主人公「アルバーン」の熱狂的なファンで、同人誌を買い漁ったり、イラストを描いたりしている。渋いおじさんが何気に好き。興造に好意を寄せているのは、その影響だろうか?
~興造の両親~
●久保田 辰雄(くぼた たつお)
・性格:大酒呑み、頑固、女性に弱い。
森城町で精密基盤を作っている現役エンジニア。個人企業の社長でもあり、「自分の仕事が出来なくなった時が、死んだ時」だと思っている。彼の技術が鏑木市の製品開発を支えている。
●久保田 富花(くぼた とみか)※興造の母親
・性格:天真爛漫、マイペース
興造の母親。年齢は六十代後半。夫は下町で精密基盤を作っている現役職人。結婚しない息子のオタク癖を酷く心配している模様。Qualia(クオリア)については、存在を隠し続けていたが、十年前に発覚してしまい「ロボットに溺愛するバカ息子」と呆れている。早く孫の顔が見たいお年頃。
●米田 拓雄(よねだ たくお・22歳)
近所に住むオタク系男子。ゲームの貸し借りをしている。アニソンが好きでよく歌っている。Qualiaの存在を知っている数少ない人物。年齢差が二十以上あるにもかかわらず、興造と熱く語り合ってしまう。
・愛称:拓雄氏(ネットアカウント:「メタボ魔人」)
・所属大学:鏑木工業大学 IT学部
・性格:がり勉
・特徴:割と社交的で、オンオフ問わず交友関係が広い様子。
・体格:小柄な肥満体系。
・容姿:脂汗の出た不健康な体質。
・髪型:伸ばした髪の毛にヘアバンドを巻いている。
・血液型:O
・好きな食べ物:メイドカフェの「らぶらぶ・おむらいす」、甘い物全般、Qualiaの作った料理
・趣味:アニメ鑑賞
・口調:「たまらんっすわ」「ござる」
~鷲宮工業大学~
鏑木工業大学のライバル校。コンクリート打ち放しの殺風景な校舎に、華の無い男子学生が集って技術を磨いている。鏑木工業大学が女性に人気を得始めているのを見て、悔しい思いを抱き、闘志を燃やしている。
●富士通 幹人(ふじつう みきと・38歳)
経済的に困窮する助教授で、教授になれないこととロボットコンテストにいつも参加するも、興造と勝負しても勝てないので、悔しい思いをしている。ある日、興造がQualia(クオリア)と言うAIロボットを作っている噂を聞き、対抗心に燃えて、ロボットを製作する。しかし、彼の作ったロボットはやや難があった。
・愛称:みっちー(ネットアカウント:「*溺愛の騎士+」)
・所属大学:鷲宮工業大学
・性格:自慢癖があり、負けず嫌い。キザで女性に甘い言葉を掛けている。
・特徴:興造のネットゲームオンラインアカウントでは親友ポジション。リアルではライバル。
・体格:中肉中背
・容姿:真紅のカッターシャツに、白いネクタイと言う奇抜な服装。下にパンツスーツを履いている。
・髪型:七三分け
・血液型:B
・好きな食べ物:
・趣味:レトロゲー漁り。ドットで絵を描くのが好き。
・口調「ははっ、悔しいだろう」
●Arusha(アリューシャ)
被災地支援型ロボット。「オクトパス・ゲーマーズ」との共同制作。華奢な身体に怪力を持つカーボンナノチューブを利用したロボット。黒光りするシックな容姿と、銀髪。飾りに使われているクリスタルの青い剣が特徴的。オタク系男子を被災地に送る目的もあるようだ。
・製作者:富士通 幹人
・モデル:オンラインゲーム「剣と魔人とロボットの死都」のヒロイン役「Arusha」から。20歳くらいの女性。耳は尖っており、現実離れした銀髪の髪と碧眼を持っている。(※「ショコラトル戦記」のアメリア)
・機能:サーモスタット、シリコン製の肌感、高感度マイクロチップ、SMILE画像認証モニター
・家事×、料理×、感情機能◎、思考回路0-1処理。
※カーボンナノチューブ:アルミニウムの半分の軽さ、鋼の二十倍の強度と繊維方向の引っ張り強度はダイヤモンド以上の強度を持つ。優れたしなやかさを持ち、エレベーターの吊り上げなどに使われている素材。
~合コンなど~
●高田 美弥子(たかだ みやこ・22歳)
久保田助教授と合コンで知り合ったものの、そのまま放置された女性。いつも成績が悪く、彼に胡麻を擦って楽に良い就職先に就こうとしていたが、逆恨みして面倒なことになってしまう。男性を紐のように扱っている。二歳上の姉が居て、美紅と言うらしい。長く交際している彼氏がいるらしく、妬みの感情を燃やしている。
・愛称:みゃーこ
・所属大学:赤石文芸大学
・性格:甘え上手な小悪魔、裏に恐ろしいまでの執念を秘めている。
・特徴:いわゆるビッチ系。
・体格:スタイル抜群。
・容姿:露出の多い服装(ギャル系)。
・髪型:ソフトウルフ(髪色は金髪)
・血液型:B
・好きな食べ物:スイーツ
・趣味:SNS映えするカフェ巡り。女子友達との小旅行等。
●斎藤 健(さいとう けん・22歳)
大学を卒業した「のそ」の親友。刑務所にいる「のそ」を心配している。美紅の彼氏であり、美紅の妹に付き合わされて、合コンを主宰することに。交友関係は広い。
・性格:明るく裏表がない。自慢癖がある。
・特徴:
・容姿:肌が日焼けしており、やや筋肉質(痩せマッチョ)。
・髪型:黒でベリーショートのツーブロック。
・血液型:O
・好きな食べ物:焼肉、友人、彼女
・趣味:趣味はアウトドア派であり、サーフボードやスノーボード、BBQ等、幅広く活動している。
●高田 美紅(たかだ みく 23歳)
健の彼女で、交際期間は長く、結婚を考えている(五年弱)。馴れ初めは、アウトドアで知り合い、山登りを中心に交流を進めて交際に至った。いわゆる山ガール。妹がいて、男遊びが酷いので心配しているようだ。
・性格:妹と正反対で、出来の良い性格なので妹に僻まれている。
・特徴:
・容姿:スポーティ。ジーンズにパーカー多様。ラフな格好。
・髪型:マッシュウルフ
・血液型:O
・好きな食べ物:
・趣味:山登り、アウトドア、フットサル等。
~「アルバーン聖戦記」と謎の作家「ジャンヌ・ダ・ショコラ」について~
霧前市出身の女子大生作家。現在栄養士の勉強をしており、高校時代にいじめられた時に、夢うつつで見た物語に勇気を受ける。「ショコラトル戦記 -Black&Bitter-」とその前編作「アルバーン聖戦記」はネットで好評を博し、女性を中心とする厚い層に人気を得ている様子。そして、つぐみが女性作家に「エルダーニュの薫る丘」を書くようにお願いするシーンがあるように感じられる。
因みに本名不明だが、チョコレート好きであるのは確かだ。
~興造の好きなオンラインゲーム~
「剣と魔人とロボットの死都」 ※製作:「オクトパス・ゲーマーズ」
コンピューターウイルスによって荒廃し、文明退化した世界を「アリューシャ」と名乗る謎の機械少女が切り拓いていく話。今話題の素晴らしいゲーム。剣を持って闘う、気高きエルフの女性は「アメリア」を思わせる。マルチプレイも可能で、携帯ゲーム機にアカウントを持ち出して育てることも出来る。幹人とは掠るように共闘しており、興造は驚いて、絶句してしまう。
◆大型デパート:「TOYO」(東洋)
霧前市に唯一ある大型ショッピングモールである。時計ブランドの出資により、全国規模で展開しているオシャレなデパートである。創業三十周年の不動の人気を誇るブランド施設。三階のコンサートホールで「ジャンヌ・ダ・ショコラ」によるサイン会が行われた。「ある作品」でも、重要な舞台になっている。
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