五章 幕を下ろす二つの事件

Rescue Elinor an incident(エリノアを救え!)

(第一幕 五章)登場人物・用語集・場所説明・アメリカと日本の違い 一覧

              『用語補足説明』


ヒーリング・ミュージック……心を落ち着かせることを目的に、曲が収録されているCDのこと。川のせせらぎ・海の波音・小鳥のさえずり、などの自然の中で聞こえる音が収録されていることが多い。

 なお通常の音楽とは目的が少し異なるため、歌手による歌声が収録されていることはほとんどない。


テーザーガン……高圧電流を流すワイヤー針を飛ばし相手を取り押さえる、遠距離タイプのスタンガン。銃の形をしており、飛距離は数メートル前後。殺傷力がないため、安全かつ効率良く使用出来る。

 詳細は『アメリカと日本の違い』で別途説明する。


解離性同一性障害……Dissociative Identity Disorderの略で、別名 多重人格。一人の人間の中に、二人以上の人格や性格が生まれてしまう病気のこと。発症原因として、幼少期におけるいじめや親からの性的・肉体的虐待などが関係している可能性が高い。

 それが結果的にPTSD(別名心の傷トラウマ)になってしまい、多重人格をはじめ、うつ病や統合失調症などを発症してしまうことがある。

 多重人格の特徴について、別人格が出ている間の記憶がないというケースがある。そのため犯罪者が多重人格である場合、事件の立証が難しくなる。

 なお解離性同一性障害のことを、医学用語では英語の頭文字を取って「DID」と呼ぶこともある。


PTSD……Post Traumatic Stress Disordernの略。心の傷トラウマという名称で呼ばれることが多い。いじめや虐待などの理由によって心に深い傷を負うことで、発症してしまうケースが多い。

 なお本作ではいじめや虐待などを事例にあげたが、犯罪や自然災害などに巻き込まれることでも発症することがある。

 前作『命の天秤』では、トーマス・サンフィールドが幼くして両親を亡くしたことにより、PTSDを発症。何らかの形で心に強いショックを受けることで、発症する可能性が高い心の病。


うつ病……脳や心の状態が不安定になることで、憂うつな気持ちになってしまう心の病気。それによって今まで当たり前に出来ていたことも、突然出来なくなってしまうことが多い。発症原因として、(一) 大切な人との別れ (二) いじめや虐待 (三) 家庭や職場でのトラブルなどがあげられる。

 具体的な症状については個人差があるが、(一) 喜びや楽しさなどが感じられない (二) 今まで熱中していた趣味に対する意欲低下 (三) 何でもマイナス(ネガティブ)に考えるようになる、などがある。

 下記であげた統合失調症と症状が似ているが、うつ病は日常生活における行動意欲の低下が中心。


統合失調症……不安や緊張などの増加によって、幻覚や妄想などを考えるようになってしまう心の病気。物事への考え方や感情表現能力が低下し、私生活に支障をきたすこともある。

 上記であげたうつ病と症状が似ているが、統合失調症は幻覚や妄想などによる感情の平板化によるもの。


              『場所説明』


コロラド州……アメリカのほぼ中央部に位置する州。州都はデンバー。ロッキー山脈があることが有名で、アメリカの中で最も気候が複雑。総人口は約五〇〇万人前後で、白人が多い。


           『アメリカと日本の違い』


二 日本で働く警備員の装備として、懐中電灯・警棒・無線機などがある。また勤務地も色々あり、デパートや病院などの商業施設をはじめ、工事現場での道路交通整理や安全確保、などがある

 警棒を持つ警備員については、現金輸送・商業施設での勤務などに限定されることがあり、道路交通整理を行うケースでは装備していないことも珍しくない。

 また日本では警備員への銃の携帯は認められていないため、業務上銃を発砲することはまずない。


 一方でアメリカで働く警備員の装備として、上記に加えて銃を携帯していることも多い。アメリカが銃社会であることが関係しており、犯人と撃ち合いになるケースも珍しくない。

 日本の警備員以上に危険な職業でもあり、勤務中に犯人と格闘し怪我をすることも多々ある。しかし一般市民を守るという命がけの仕事内容であることから、日本以上に信頼や尊敬を集めている職業でもある。


三 『用語補足説明』でも説明したテーザーガンは、アメリカでは警察官や警備員が相手の鎮圧用の武器として装備している。銃のような形をしているが、正確には護身用品になる。

 銃社会のアメリカだからこそ所持が認められているため、日本でテーザーガンを所有すると法律で罰せられる。日本の法律ではテーザーガンをと認識しているため、持ち歩くと『銃刀法違反』で警察に逮捕される。

 通販で購入する・アメリカで現地購入して日本へ持ち帰る、などの理由があっても『銃刀法違反』となる。

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