前のエピソード――ワシントン大学に迫る黒い影！？

　　　　　　　　　『心理学サークルの部員について』

一エドガー・レイブン……ワシントン大学宗教学科に在籍している二年生。二〇歳。遊びよりも勉学に熱を入れるタイプの男子学生だが、意外にも人当たりの良い性格の青年。スポーツよりも勉強が得意。なお、同じ学科を専攻しているアルバート・レイブンは彼の兄。自動車免許所持。愛称はエドで右利き。

　サークルに入部した理由として、“ワシントン大学に入学する前から心理学にも興味があり、専攻学科ではないが知識を深めたい”とのこと。将来の夢は宗教学者。

二アルバート・レイブン…… ワシントン大学宗教学科に在籍している三年生。二一歳。自由本能な性格の青年で、男女ともに交友関係が広い。高校までフットボールをしていたためか、運動神経は良い。

　勉強よりも運動が得意で、左利き。なお、同じ学科を専攻しているエドガー・レイブンは彼の弟。バイクの免許を所持しており、愛称はアル。

　サークルに入部した理由はエドガーとは異なり、“今までスポーツ系の部活ばかり入っていたので、文化系サークルがどんな雰囲気なのか興味がある”とのこと。将来の夢は宗教学者。だが今から一週間ほど前にバイクで交通事故を起こし、左手と右足を負傷。そのため今は通学しておらず、治療に専念している。

三エリノア・ベルテーヌ……ワシントン大学心理学科に在籍する一年生。一九歳。フランスから来た留学生で、フランス語と英語が堪能。だが性格が少し内気で人付き合いが苦手であるため、交友関係はあまり広くない。しかし自分と似た性格のジェニファーとは相性が良く、彼女は同じ大学構内の数少ない友達。運転免許は持っていない。愛称はエリーで、右利き。

　サークルに入部した理由として、“自分の消極的な性格を少しでも治したい”とのこと。将来の夢は今のところ未定。バイリンガル。

四シンシア・ミラー……ワシントン大学法律学科に在籍する二年生。二〇歳。学生時代から成績が良く、ワシントン大学でも上位の記録を維持している。だが高圧的な性格で、学生時代に万引きをして補導された経歴を持つ。自分の目的のためなら、他人を利用するタイプ。将来の夢は弁護士になることで、自動車免許を所有している。左利き。

　サークルに入部した理由として、“自分の知識を深めるため”とのこと。モニカと一緒に、大学構内の生徒をいじめているという噂がある。確証はないものの、良からぬ噂が流れているため学校内の評判は良くない。今回の事件も彼女による犯行ではないかと疑う声も多い。

五モニカ・オリーブ……ワシントン大学教育学科に在籍する二年生。二〇歳。可愛らしい外見を持つ女子大生なのだが、性格は傲慢でわがまま。自分と性格が似ているシンシアとは仲が良い。学生時代に飲酒と喫煙で補導された経歴を持つ。高校生の時に化学部に所属していたことから、文系よりも理系が得意。シンシア同様に、学校の成績は良い。将来の夢は理系の教職員になること。右利き。

　サークルに入部した理由として“将来教師になる予定なので、人との接し方をもっと勉強したい”とのこと。だが裏で生徒をいじめているとの噂があり、シンシア同様に学校内の評判は悪い。大学構内でも彼女の教職員としての素質を疑っている者も多い。