心理学サークルの旅行先が決定!
ワシントン州 ワシントン大学(部室) 二〇一五年五月一一日 午後六時〇〇分
心理学サークル活動の中で小旅行の行き先を発表してから、今日で一週間が経過。代理顧問を務める香澄は、部員たちにどこへ行きたいかというアンケート結果を徴収した。
部員たちによる公平なアンケート結果により、行き先はサンファン諸島に決定する。同時に“せっかく旅行に行くのなら、少しでも長い方が良い”という意見も多かったことから、日程も五月二三日~二五日の二泊三日となる。
先日の近況報告で話し合われた決定事項について、香澄は意識しつつも代理顧問の職に励んでいる。時折視線をエリノアへ送るものの、彼女はメモ帳に具体的な旅行先や日時などを書き記している。
香澄は同時にシンシアとモニカにも視線を送るが、案の定二人はどこか退屈そうな顔をしている。サンファン諸島へ二泊三日の旅行がある、という事実は認識したようだが、その後の香澄の話を部員のほとんどが真剣に聞こうとはしなかった。
『今のところ確証はないのだから、今は様子を見ましょう』
香澄が簡単な注意事項を部員たちへ説明したところで、心理学サークルが終了となった。その後香澄は明日の仕事に備え、教員室で一人書類整理などを行う。一足先に書類整理を終えたフローラは、
「こっちは先に終わったから、私も香澄を手伝うわね」
と言いながら資料をまとめるのを手伝ってくれた。代理顧問の職に就いてから間もない香澄にとって、自分を支えてくれるフローラの存在はとても心強い。時折心理学に関する話をしながら、二人は黙々と作業を進める。
そんな両名が作業を終えたのが、午後九時三〇分。フローラの運転する車に乗って、まっすぐ帰宅する香澄。その後いつものようにバスタブで体を綺麗にした後、そのまま自分の部屋のベッドで眠りにつく。
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