概要
この手に魔法を!!できればそこを曲げてなんとかお願いしますこのとーり!
『 冒険者になることにしました
探さないでください 』
書き置きを残して家出をした、バールことバーレイ・アレクシアは若干15歳の、牛のように肉付きのいい少年だ。
持ち前の好奇心と商魂たくましさで夢にまで見た王立魔法大学に入学し、魔法使いの弟子になる。
「……おれは召喚術士になろうと思います」
「……あんたバカなの?」
アルシンド(比喩)な髪型のオネェ口調でののしる師匠に、なにからなにまで総ツッコミを受けながら、
図書塔で不気味な少女と友達になろうとしたり、
魔法でスベるくらいなら、死霊にとり殺されるのもやむなしと思ったり、
食堂のお姉さんに恋をしたり、
つながりを得ながら自分の身の丈で青年の階段をのぼっていく。
「だって、魔法の名前叫んだ方が、かっこいいじゃないです
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- ★★ Very Good!!緻密な設定の中を、登場人物達が自由自在に活躍するのが魅力的!
冒険者に憧れ、魔術士になりたいと、王立魔法学校へ入学した少年、バーレイ・アレクシア。
多種多様な魔法の学科がある中、夢を叶えるためにバーレイが師匠として選んだのは、頭頂部で風を感じやすい髪型(つまりハ〇)で、話し方がオネエな召喚術士、レオン・マクシミリアン。
この師弟のやりとりが絶妙で、すごく魅力的です!
バーレイくんがツッコんでいるかと思うと、レオン師匠がツッコんでいたりと、二人の関係性が楽しいです。
途中、緻密に設定された魔法の体系学などが出てきて、バーレイくんと一緒に、頭がこんがらがるのもご一興。
世界観がどっしりと安定している分、個性的な登場人物達の活躍を安心して楽しめます。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!一級の魔法使いが描く言葉は、魔法の世界に確かな質感を編み込む
選ばれし血統も飛びぬけた才能もまだ見せぬ、あるいは本当に持ち合わせていないのかもしれない主人公の視点を借りて、鮮やかに広がる魔法大学、識者たちの魅せる光景を一緒に歩きました。現れた個性的な師匠から紡がれる言葉には重みがあって、磨かれ蓄えられ整理された魔法の知識を少しずつ主人公に(私にも)与えてくれるようでした。素敵なのは師匠の主人公への接し方に“温度”が感じられるところです。寛容さも底の見えなさも気が乗れば見せてくれる格好良さも、(口調も容姿も、)主人公と、いくつもの別の世界と、ともすれば私を見ているかのような。師匠が実演で見せてくれた召喚魔法、ひとつ繰り出されるたびに主人公と一緒に驚きわく…続きを読む