概要
SCPみたいな話をやってみたかった。ダラダラ書いていきます。
追記:カクヨム運営公式さんが「奇妙な事件の物語4選」に取り上げてくださいました。ありがとうございます。(2017.2.16)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!一度入ったら出られない牢獄の如きセンスオブワンダーの引力
(▼2017年当時のレビュー)
私がそのツイートを見かけたのは幸運な偶然だった。互いをフォローしあったばかりの、どんな作品を書く方なのかもまだ知らない作者が、何気なく「こんな作品を思いついた」と呟いていた内容。僅か100字余りの文面で綴られたそのとんでもない着想に、私の目は釘付けになった。
「何度も爆弾を自作して爆破事件を起こしてるけど、犠牲者の死体を繋ぎ合わせると必ず実際の数よりひとり分多く見つかるし、その死体は第一次世界大戦の軍服を着ていたり原人としか思えない骨格をしているって謎の爆弾魔の話」――。
こんな予告を見せられて、興味を惹かれない者がいるだろうか。
そして、ツイートから2ヶ月…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日常と異常の境界線は
一つ何かが違ったら自分もこの囚人達のようだったかもしれない、と思わせられました。彼らの中には自覚がある者もいたけれども大多数は自分のしたことを完全に把握していない。そもそも人間のしでかせる範囲内なのかも怪しい。さらに言うならこれら全て正確な記録じゃない。
これは小説で作り物だとかそういうことは関係なしに、全部が全部嘘なのかもしれない。でも読む手は止められない。もっと早くに出会っていたかったです。
あと何気に先生は何者なのかがどんどん気になっていきます。最初は神経図太いなあこの人くらいにしか思っていなかったのに……どんどん不思議さが増していってとても好きです。ちょこちょこ出てくる898も囚人の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!囚人たちはかく語りき
本作には様々な囚人が登場する。一発の銃弾も放たずにクラスメイトに復讐を遂げた男、被写体が生まれた原因を念写できるカメラマン、運転するたびに犯罪者を轢き殺す警察官、殺人罪で収監されたのに被害者たちから無実の訴えが届く奇術師……。
科学的に説明できない事件を起こした犯罪者が収監された刑務所で、一人のカウンセラーは今日も囚人たちと対話を行っていく。
本作で紹介される数々の事件は異常なものばかりで、その原因は犯人である囚人たちですら把握できていない。だが、物語の主眼は事件の真相を解き明かすことではなく、その事件を引き起こした加害者たちの心境を描くことにある。
語り手であるカウンセラーが、自分の意志…続きを読む