「もしもし、私は貴方を知りません」

 みなさん、一度は間違い電話がかかってきた、という経験をした事があるのではないでしょうか? あれって気まずいですよね。

 向こうは知り合いに電話しているつもりで話かけますが、こちらは向こうを知らないので、相手が真実に気付いた時、しばらくの間、変な空気が流れてしまう、あの感じ。

 でもこれ、もし言葉が通じなかったら、どうなるのでしょう?


 モンゴルでは、私の両親の場合ですと、二ヶ月に一回ぐらいの頻度で間違い電話がかかってきます。

 そして大体、かけてきた相手はモンゴル語しか話せない方なので、当然、話が通じません。

「まあでも、電話かけるときに挨拶するから、言葉が通じない事は始めの方で気づくでしょ?」

 と思ってしまうのですが、どうもそうではないようです。

 電話がかかってきて、

「もしもし〜」

 と話を始めるも、しばらくの間、相手はモンゴル語で必死に何かを訴えてきます。ただ、やはり何を言っているのか分からないので、両親は日本語やたまに英語で、何を言っているのか分からないことを伝えます。

 そして当然、少しすれば相手も諦め、電話を切るのですが、数分後にまた同じ人から電話がかかってくるのだとか。

「諦めたと思ったのに、諦めてなかったんかい」と両親は毎回のごとく、コメントしています。

 粘り強い人がいいのでしょうか? もしくはただ、また電話番号を押し間違えてしまったのかもしれません。知らんけど。

 国際化が進んで現代らしい事件(?)ですね。


 あとどうでもいいですけど、間違い電話から始まる恋とかありそうですよね......。

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