緑豊かなゴビ砂漠

 つい数日前に、日本の九州地方では記録的な豪雨が起こり、警報まで出たそうですね。先月下旬においては、フランスで記録的な熱波が発生したようで、近年は世界中で異常気象が記録されています。


 モンゴルも、もちろん例外ではなく、周りにいるモンゴルに長年住む人たちの話を聞くと、昔だったらあまり考えられなかったことが起きているようです。



 夏にモンゴルで発生する異常気象は、日本と同じで集中豪雨、そしてそれによって引き起こされる洪水の被害と水難事故です。

 気温の上昇と散発的に続く集中豪雨の影響により、モンゴル全国各地で、川遊びをしていた子供たちが川に流され、溺死するという水難事故が発生しています。また、洪水によって道路や橋が壊れるなどの被害も確認されているそうです。


 本来なら六月初旬から雨が降り始め、七月には雨も収まっているらしいのですが、最近は六月下旬に降り始めることが多いそうです。


 第七話『泥まみれの馬』(リンクは一番下に貼っておきます)でも触れましたが、八月下旬に初めてモンゴルに来た時、ものすごい雨が降っていました。

 八月下旬に豪雨が発生することは、父や周りの人が言うには、数十年前にはなかったことらしいです。


 また去年の九月初旬、学校のキャンプでモンゴルの南部に位置するゴビ砂漠へ行きましたが、七月と八月に降った豪雨により、砂漠はあたり一面に緑の雑草が生えている状態でした。

 テントを張った丘からは、昔からそこにあった大きな湖かのように広がる大きな水溜りがありました。


 羊、山羊、牛、馬、そしてヤクを放牧させて生活をする遊牧民にとって、春と初夏に降る雨は草原を緑豊かにしてくれる存在です。でも六月下旬になってようやく降り始め、八月まで続く雨は草を腐らせてしまい、迷惑極まりない物らしい。


 異常気象というのは、どこの国に行っても迷惑な物ですね。だから「異常」と名付けられているのでしょうけど。





 余談です。どうでも良い話。


 昨日、『世界征服して、世界を絵本で埋め尽くす』でも触れた絵本の読み聞かせのボランティアへ行ったのですが、読み聞かせをしている途中で激しい雨が降り始めてしまいました。

 読み聞かせをウランバートルの中心にある、ちょっとした広場で行っていたため、すぐ近くに雨宿りできる場所はなく、仕方なく道路を渡った所にある大きめのデパートの前に移りました。

 店内で読み聞かせはできないかと、他の参加しているお姉さんたちが交渉をしましたが、ダメだったらしく、雨宿りをしながら、デパートの前で読み聞かせをする事になりました。

 ただ、雨が降ったせいか対象である子供が近くに全くおらず、サクラも試してみましたが、意味はなく、結局あまり活動らしい活動をせずに解散してしまいました。

 困りますね、異常気象。本当なら、問題なく読み聞かせできていたのに.......。




 では皆さん、どうか安全な夏をお過ごしください。




リンク:

『泥にまみれた馬』https://kakuyomu.jp/works/1177354054883843936/episodes/1177354054884445332


モンゴルで発生している集中豪雨による被害に関する情報は、在モンゴル日本国大使館の在留者に届けられるメールより引用させていただきました。

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