最近、ウランバートルの気温が数ヶ月前冬場よりも暖かくなりつつある。

 十二月、一月頃はマイナス三十度が当たり前だったのが、今ではマイナス十度以下にまで下がらなくなっている。

 雪もだんだん溶けてきて、靴を泥で汚してしまう事も多くなった。

 その事を除けば、地獄みたいに寒かったのが、だんだんと暖かくなっていて、非常に嬉しい限りだ。

 凍っていた川の水面も溶けて、川の上を歩く人も見かけなくなった。空気もだんだん綺麗になってきているし、日照時間も長くなっている。

 冬の間は、八時半に日が昇り、五時前には暗くなっていたのに対し、今では六時半に日が昇り、七時頃に日が落ちている。


 冬が終わって、春が来る。


 日本だと、春になれば桜が咲きだし、花粉も飛び出す時期。私は花粉症なので、

「今年は花粉症グッズのお世話にならずに済むぜ!!」

 と喜んでいた。だが実は、モンゴルでは四月から五月の間に黄砂が起きるらしい。そして我が家では黄砂対策として、花粉症のメガネを使用する予定でいる。そんな......。

 春はまだまだこれから。人生初の黄砂が少し、楽しみでいる。桜が見られないのが、残念だけど。

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