赤信号、みんなで渡れば、怖くない?

 いつも日本に帰ってきて思うのが、日本の信号機の多さです。私が日本にいる間に住んでいる場所が都心なので、余計に多いのかもしれませんが、それでも信号機はモンゴルに比べ、多いように感じます。


 車道なのに、車用の信号機がない。ほとんどの発展途上国で見られる光景なのでしょう。でもこの光景、どんなに車の通りが少ない道路にも歩行者用の信号機が設置された場所に住んでいた人間としては、恐ろしくて仕方のないものなのです。

 さらに運が悪いことに、私がよく使う道路は車がよく通るので、危険極まりなく、スリリングです。アクション映画みたいな感じで(明らかなる誇張)。


 歩行者用の信号がない地区では、道路を渡ろうと思っても、車は歩行者のことなんか御構いなしにビュンビュン走るので、隙を見つけたら忍者みたいにスッと通らなければいけません。


 地元民かどうかは、道路を渡る時の動きで分かる。と自分で勝手に思っています。それぐらい、車がよく通る道路を渡るのは難しいのです。


 車の通りが一番激しい首都の中心部は、流石に車用と歩行者用の信号がありますが、中心部から少し離れると歩行者用の信号は見なくなります。

 これはモンゴルのほとんどの場所で言えることのようで、首都のウランバートルだけでなく、バヤンウルギー県でも見られました。

 だから歩行者用の信号がない場所で道路を渡ろうと思ったら、道路を渡ることに集中しなければなりません。

 自分が道路を渡れるような隙を見つけることに集中して、また車の運転手たちがスピードを落としてくれることを願いながら、向かってくる車を睨みつける、といったテクニックも多少は必要のようです。


 その方法で、私の家族や親しい人が今まで一度も交通事故に合わずに生きているので、別に信号機がなくても生きていけるように感じてしまいますが、そうでもないようです。

 交通事故で怪我をしたり、亡くなったという方のニュースはよく耳にします。昨年も、父の職場の運転手をしている方の弟さんが交通事故に巻き込まれ、亡くなられました。



 設備だけでなく、運転手側にも問題はあります。



 ながら運転を目にすることが多く、沢山の運転手がスマホをいじったりしながら運転します。

 飲酒運転も多いようで(北国には蟒蛇うわばみさんが沢山いるらしいですね)、朝になると警察官が抜き打ちで検査をしています。なぜ朝なのかは良く分かりませんけど。朝までアルコールが残ってるのでしょうか。私は無知なので、理由は知りません。


 多くの国において、移動手段は車が主流で、もちろんモンゴルも例外ではありません。

 モンゴルは冬場になると、自転車は使えず、またバスも時間通りにバス停に到着しないので通勤通学には向きません。路面電車や地下鉄道もキチンと設備が整っていないため、利用者は少なく、また冬場になると使いにくくなります。

 更に、車は遠い地方へもすぐに行けるので、みんなはどうしても便利な車を使うのです。


 ですが、いまだに信号機や道路が利用者にとって安全で整った設備になっていなかったりします。飲酒運転やながら運転も良くあります。


「一日に一回は交通事故を目にする」


 と言われるほど、事故が多発する首都では、車は非常に危険な存在です。

 便利である反面、車は人の命を脅かします。これは世界共通の事実です。


 交通設備が整えられ、運転手たちの認識が改められれば、交通事故は格段に減るのでしょう。その日が世界中に早く来ることを切に願います。

(なんだか、すごく真面目な話になっちゃった.......)

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