ハッピー、ツァガンサル!!

 ハッピー、ツァガンサル!!!


 二月十六日から旧正月だぜ!! わーい!!!

 旧正月が始めると多くのモンゴル人は、自分たちの実家に帰って正月を祝うので、渋滞しやすいです。日本と同じ!!


 モンゴルで祝う初旧正月なので、詳しい事はあまり知らなかったので、周りを観察したり、色々な人の話を聞いてみたりしました。



 旧正月はモンゴルで「ツァガンサル」と呼ばれ、白い月という意味を持ちます。また、モンゴルの人にとって白という色は、大切にしている乳の色、更に純粋さを表す色なので、非常に重要な意味を持つ色なのです。


 旧正月ツァガンサルの一日目には、日の出と共に新しい綺麗な服に着替え、家族や親戚で集まり、ご馳走を食べながら、厳しい冬を乗り越えて春を迎える喜びを分かち合い、また一年間の幸せを願います。


 日本で、

「明けましておめでとうございます」

 と言う様に、モンゴルではまず人々は祖父母といった、家族の中で一番年上の人の元へ行き、新年の挨拶をします。

 年長者は青布ハタグを手に持ち、上座に座ります。

 そして年齢順に人々は並び、

「アマルバイノー」

 とそれぞれ言いながら、脇を軽く締めて肘を曲げ、手の平を上に向けて年長者の腕の下に差し入れて、左右に頬を近づけます。そして家長は挨拶を返し、テーブルの上に置かれたオーツ(解体した羊一頭を骨つきのまま煮たもの。ご馳走のメインディッシュ)を少しずつそぎ取り、それぞれ一人ずつ分け与える。そのオーツを仏像に供え終えたのち、全員で食卓に着き、ツァガンサルを祝い始める。

 これが、モンゴルの伝統的な新年の挨拶の仕方です。

 また、この挨拶は夫婦間、妊娠中の女性同士はしてはいけない事になっています。

 他にも色々と決まりがあって、挨拶をする際には帽子を被らねばならないというのも、そのうちの一つです。主な理由は、モンゴル人にとって頭を見せる、また触られるという事が非常に恥ずかしいと思う事にあります。平安時代の男性が烏帽子を被っていたのと、同じ様な理由なのかもしれません。

 モンゴル独特の伝統、文化は日本と少し違った所があるので、調べてるのも良いかもしれません。



 日本の正月におせちを食べる様に、モンゴルの旧正月ツァガンサルには、モンゴル版の蒸し餃子「ボーズ」、油で揚げた甘さ控えめのお菓子「ヘヴィン・ボーブ」、また「馬乳酒アイラグ」と「シミーン・アルヒ」や「トゴーン・アルヒ」といった発酵させた乳を蒸留して作る酒も用意します。

 調べていて興味深かったのが、ヘヴィン・ボーブを重ねる際に、わざと数が奇数に重ねるそうです。

 理由は、「幸福→不幸→...幸福」と言った風に、最後のへヴィン・ボーブが幸福で終わるため、だそうです。



 また、ドライバーさん情報ですが、遠い昔(多分、チンギスハンがいた頃の時代)に旧正月ツァガンサルは一月、二月ではなく、秋に祝われていたそうです。モンゴル人にとって財産である家畜が一番肥えている時期だから、というのが主な理由です。

 しかし、今では中国や他の国と同じ二月頃に旧正月を祝う様になりました。






参考文献:

風の旅行社 . “モンゴルの旧正月 ツァガンサル豆知識.” 風の旅行社, 15 Dec. 2015, www.kaze-travel.co.jp/mongol_kiji017.html.


100001122830951. “モンゴルの旧正月~ツァガン・サル~.” モンゴルで日々奮闘していた協力隊員の日記, midochang.hatenablog.com/entry/2015/04/05/233354.


川田 秀文, and 古谷 玲子, editors. 地球の歩き方 モンゴル 2017~2018年版. Diamond-Big, 1992.

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