宵闇のゲシュタルト

※作品は絶対評価したいので星の数はぜんぶ二つです。じゃあ三つでもよかったじゃないって？　ほんとそれ。
※最後まで読んだ感想です。微妙なネタバレもあるかもしれません。

誰もいない、宵闇の街。空には謎の天体が三つ。化け物がウロウロとし、何故かマンションも建っていて、住める。

迷い込んだ異世界の名はゲシュタルト。そこにいるのは少女と少女。二人きり。何も起きないはずがなく……。

↑というのをレビュータイトルにしようと思いましたが、あんまりにひどいのでやめました。自制心が働いた自分を褒めてあげたいです。

ゲシュタルトには、さまざまな欲求不満を抱えた(意訳)人々が迷い込む場所とされています。アニ…続きを読む

二人の少女が、日常の世界から『常に夜』という非日常に引き込まれたことから、物語が始まります。
常夜の世界では、暴力や死の気配が常につきまといます。

果たして少女たちは、日常に戻ることはできるのでしょうか。あるいは、非日常の世界で生きていくことを選択するのか。

愛と命、狂気と死が交錯する、なんとも不思議な雰囲気の物語です。

ファンタジー部分の世界観がテンプレでないところに好感を持ちました。
その世界では何が強さの基準になるか、や、その世界が回っている仕組み、等々が作者によって丁寧に作られていると感じました。
好感を持ったというより、自分がファンタジー小説を書く際に見習いたい！ という気持ちです。

あとは、ラスボスについても、そう来るかー！ みたいな、良い設定でした！
人間の性格って、一枚岩じゃないですよね。。。