第23話 スキー合宿1

 ※ぴんぽんぱんぽーん♪

 今回のスキー合宿ですが、藤原はお休みしたためSさんの証言を元に話を構成してます。



 スキー合宿です。

 誰だオークを外に出そうと思ったやつは!

 責任取れ!


 ちなみに藤原は行きませんでした。

 理由は複数あるのですが、原因不明の重病と思われていた手遅れ気味の十二指腸潰瘍が悪化して動けなかったのです。

 そおれで藤原はどうしたかというと……図書室で勉強してました。

 すでに図書室の妖精状態です。(屋敷しもべ的な意味で)

 私はふて腐れながら今日も勉強をしていたのです。

 勉学で進学校の遙か後方に置いて行かれながら。


 そんな藤原とは対照的にオークさんを乗せたバスは合宿所へと走っていました。

 走って30秒で若いバスガイドさんへのセクハラが始まります。


「うへへへへ! おっぱい!」


「きゃああああああああああッ!!!」


 バスガイドさんの悲鳴が車内に響きました。

 G田がバスガイドさんのおっぱいを揉みしだいていたのです。

 彼女と性行為をしただけで退学になる学校もあるのに、このセクハラに誰もツッコミを入れません。

 なぜ新聞沙汰にならないのか不思議でしかたありません。


「うへへへへ!」


 W辺が脱ぎました。

 もちろん雄々しくなっています。


「きゃあああああああああああああああッ!!!」


 バスガイドさんがさらに大きな声で悲鳴をあげました。

 誰だバスガイドさんを若い女性にしたアホは!

 底辺工業の旅行なら50歳より上にするのは常識だろ!!!

 転生ものの小説ですとこのあと勇者が現れてアホをミンチにしますが、この話には勇者もいなければ救いもありません。

 おっぱいを揉まれまくるバスガイドさんの悲鳴を担任は聞かなかったことにします。

 絵に描いたようなクズですね。


 テロリストの皆さーん!

 狙うならコイツらにしてください!

 藤原もいないので今ならやり放題ですよー!


 しばらくして、はしゃぎまくるオークの地獄絵図が繰り広げられるバスはサービスエリアに着きました。

 Sさんはトレイに入りました。


「うほ! うほ! うほ!」


 発情期のトドの泣き声のようなものが聞こえてきたそうです。

 誰と誰がなにをしているかは書きたくもないし描写もしません。

 Sさんはおしっこをするとトボトボとトイレを出ました。

 するとトイレの裏でウンコ座りをしながらタバコを吸うバイスガイドさんを見つけてしまいました。

 たった数時間でヤンキーレベルまでやさぐれてます。


「……なんかすいません」


 一応謝りました。

 なぜ自分が謝ったのかはわかりませんが、とても申し訳ない気持ちになったそうです。


「あいつらマジで死ねばいいのに」


「ぼくもいつもそう願ってます」


「吸う?」


「はい」


 すぱー。

 ※Sさんは喫煙者です。あやしい薬は入ってないやつ。


 なにか間違ってる?

 いえ気にしたら負けなのです!

 だって誰もが何も考えていませんもん。

 ただ単にゴミは恥を量産しに、それ以外はトラウマ作りに行ってるだけですもん。


 小休止を経てバスは合宿所に向かいます。

 AVのバスツアーみたいになりながら(ただし被害者は男)、酒とタバコと違法薬物でバスが臭くなります。

 バス会社は通報した方がいいと思います。

 なぜこの連中はここまで野放しなのでしょうか?

 Sさんは呆れた果てたそうです。

 タバコを吸いながら酒を浴びるように飲みました。


 ※テスト前にウイスキーを飲むような生活を続けたため、Sさんは20歳の時に膵臓がエラいことになります。


 数時間ほど走ると合宿所が見えてきました。

 スキーです。

 観光なのです。

 お遊びなのです。

 なのにどうしてここまで面白くないのでしょうか!

 Sさんのテンションは駄々下がりです。

 自分の葬式のような気分でSさんは合宿所に入りました。

 なぜなら同室にはK平がいます。

 死ねばいいのに。

 Sさんは持ってきたウイスキーを飲みました。


「さてお前ら出ろー」


 担任が荷物を置いたオークさんたちを呼び出します。

 一日目のスキーの始まりでした。



 その頃、藤原は図書室で勉強をしてました。

 オークさんがいないと勉強がはかどります。

 学習の足を引っ張っていたのはオークさんなのです。

 悩みがなくなれば自然と学習効率が上がります。

 全国の学校関係者の皆さん。

 嫌なやつを追い出せば学習にプラスになりますよー。


 こう勉強していると思うのです……

 なんで私生きてるんだろうって。


 それは冗談として、この生活を抜け出すには学が必要です。

 学だけが私を助けてくれるのです。

 ひゃっふー!

 こうして私は血走った目で勉強してましたとも。

 Sさんのさらなる受難を知らずに。



 スキーは暴力です。

 何を言ってるかわからないというか、もうすでに妄想のレベルですがこれは事実です。

 暴走するソリが狙いを定めました。


「ヒャッハー!!!」


 モヒカン軍団のようにソリがジャンプします。

 そのまま普通に滑っていたK室くんに突っ込みます。


「げぶッ!!!」


 K室くんが吹っ飛びました。

 デスレースかよ!!!

 モヒカン軍団による襲撃は続きます。

 O倉くんがはねられてゴロゴロ転がっていきます。

 怪我人が出ないのが不思議です。


「ヒャッハー!!!」


 今度はスキー部隊による襲撃です。

 なんでこいつら暴力以外の行動が取れないんでしょうか?

 ホント死なないかなあ?


「死ねい!!!」


 スキー部隊がM藤を追いかけ回します。

 それY岸の嫁だぞ。いいのかお前ら。


 Sさんはあまりのことに全員の死を願いました。

 ちなみに一人全裸で滑ってますがSさんは絶対にツッコミを入れません。

 つうか寒くないのでしょうか?

 いえオークさんなので大丈夫なのです。

 嗚呼……オークさんにだけに効果があるウイルスが開発されないでしょうか?

 なぜ世界はコイツらの存在を許すのでしょう。

 藤原たちを全力で殺しにかかっているくせに。


 次回! 本当の受難は就寝後に始まる!

 この学園に救いなんてない!

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