「#和風」を含む小説

お稲荷様と男は両片思い。 「泣く時は声を上げて泣きなさい。そうじゃないと、誰にも気づいてもらえないよ」と言っていたのに、男は声を上げずに死んだ。 男が死んだことを風の便りで知った…

雪女になって山に棲む少女と、彼女と関わった青年の話。

闇と共に在り、世界の影を守る一族がいた。その長に保護された陽は、とある容疑をかけられ一族から追われることとなる。逃亡の手引きを申し出た男、大貫によって匿われた陽は十年の歳月を怯え…

　自分に自信を無くした実菜穂は、幼きときに一緒に遊んだ友達、水の神「みなも」と再会したことから運命が変わる。実菜穂はみなもから心の扉を開けていくことを教わり、自己肯定を高めていく…

高天ヶ原が地上に落ち、神が人と共に生きる世界。 大神アマテラスは、自らの依代たる《巫子》の候補者として、四人の衛士を選定した。 葦月篝（あしづき　かがり）。近衛一成（このえ…

「あなた、一体どこのだれなの？」「さあ、誰だろうな」 加茂の社の娘・沙良は、八つで奥宮殿にあがった。沙良の母は、娘を自分と同じお役女官にと考えているようだが、人見知りの沙良は御所…

「あんたが選べる道はふたつにひとつ。ここで狐の餌になるか。俺に『盗まれる』か」 莵道の末姫・かさねは、狐神に嫁ぐため、親しんだ家を出る。しかしその婚姻は、豊穣のための贄を意味して…

「やっとオレに見惚れてくれた？」 　命を懸けた旅の途中、『オレ様』男は、そう言って笑った――。 　厄災によって世界が一度終わったのちの世界。 　かつて日本列島だった島国は蓬…

愛した人が、生まれ変わった。けれど、いつも苦しそうで、全然幸せになってくれない。それがつらくてつらくて…心を病んでしまったひとりぼっちの王様。異世界に生きる最愛の子をついに攫って…

戦乱の世も今は昔。この世は天下泰平……だったはずなのですが。 そこは侍、隠密のみならず、冒険者までが存在する江戸時代に良く似た世界。繰り広げられるのは時代劇風な冒険活劇。 主人公…

「暇なら豆でも撒いていかないかい？」 近所の神社に遊びに来た木下みちる。 苦手なものであるはずなのに、自ら豆に当たりにいく鬼がここにいたのでした。 にゃべ♪様の『第２回　節…

推しキャラ一筋、スマホ配信ゲームに課金し続けるごく普通の会社員、大日野響歌（おおひの きょうか）は、ある日自分が龍神の許嫁だと祖母に知らされる。推しがいるからと断ると、自分で直接…

大雪の山中、捨てられた子どもの面倒を見ている話。 手直し前初出　ツイッター/20200210 この作品は（pixiv/note/アルファポリス/小説家になろう）にも掲載していま…

誰もを魅了する美しい容姿を持った少年、琉霞（るか）は、病に倒れた姉を助けるために、不思議な力を持つという『くちなしの乙女』に会いに行く。 そこにいたのは、梔乃（しの）と名乗る人形…

良家の一人娘である沙知子。そして彼女を妻にしたいと訪ねてきた謎多き美男子、湊人。 ・ ・ 『見れば見るほど妖艶とか、美麗とか、わざとらしいほど飾り付けられた言葉が似合う男であ…

読み取れたのは、鬼への強い恨みでした。近隣一体を支配している鬼と呼ばれる種族が人間を苛烈に支配していたのです。おじいさんとおばあさんが老老介護寸前の二人暮らしをしていたのも、鬼に…

ここは日の出づる国日本のあったかもしれない”もしも”の世界。 人は神と袂を分かたず、依然この国は神と人が共存している。神が人間のように水を飲み肉を食らい、そして人間のように死ん…

これはダンジョンというものが身近になってまだ歴史の浅いころの話。今の世の人から見れば、なんともまあくだらない、バカバカしいお話に聞こえるかと存じますが、ひとつ、お付き合いを願いま…

取っ付きにくい！ まったりしすぎて長え！ セリフの言い回しが妙で、何言ってるかわからん！ そういう伝統芸能ってやつを、少しわかりやすくお話にまとめてみました。 短編集ですので、…

累の最愛の弟、結が脳死となった。 しかし完全に死亡する直前、空飛ぶ鯉が弟を連れ去っていく。 それに巻き込まれた累が辿り着いたのは、魂の世界を管理する《鯉屋》だった。 魂という…