白兎と金烏

作者

260

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★★★ Excellent!!!

兎路の娘としてしきたりにならい狐神に嫁ぐ……己に定められたそれが婚姻とは名ばかりの生贄だと知ったかさねが、突如現れた正体のしれない青年イチの手を取り逃げ出すところから、物語ははじまります。
イチは、自分の目的のためにかさねを「盗み出した」立場で、世間知らずのお姫様であるかさねをぶっきらぼうにあしらいながらも、旅の途中の危険から捨て身と言っていいほどの献身で守りぬきます。目的のために我が身が傷つくことを厭わないイチの、そのあり様にかさねはかなしみを感じ、肯定できないながらも、彼に惹かれていきます。
――この男のしあわせを願っている人間がここにいることに。いつか気付いてくれたら、かさねはうれしい。――
かさねの想いは正しく届くのか。届いてほしい、そう思わせる切実で壮大な愛の物語です。

その他の登場人物たちも皆生き生きと、一筋縄ではいかないそれぞれの思惑を抱えていて、彼らは、かさねたちを時に助け、時に裏切りもするのですが、それぞれにとても魅力的です。

某文庫で既に作家デビューされている作者さまの長編作品ということを抜きにしても、無料で読むのがおそれ多いほど素敵な物語です。
未読の方は、ぜひ、序章だけでも。気がついたら惹き込まれていること請け合いです!

★★★ Excellent!!!

読み手の皆さま『盗まれる』準備はできていますか?
読めばきっとあなたも心を盗まれること間違いなし!

私に和風ファンタジーの素晴らしさを教えてくれた作品です!
天地人それぞれの世界観の表現力・描写が素晴らしく想像が掻き立てられる文章なのはもちろん、なにより引き込まれるのは、イチとかさねの掛け合いの素晴らしさ…!活き活きとした2人がいつも楽しませてくれます。

イチとかさねに心を盗まれて今では更新待ちの日々…
まだ完結前なので多くは語らず、完結したらまたレビュー更新させていただければいいなと思っています。

【以下ちょっとネタバレ注意です】





これは個人的願望ですが、いつか、天帝花嫁編で言っていた、イチのドジョウ踊りをかさねの前で披露する話が見られるといいなと思っています!

★★★ Excellent!!!

とにかく世界観がツボです。

神の世界と人の世界があり、
その二つは不思議な「道」でつながっています。
それは神の道とも呼べる四本の道と、
主人公のかさねが「ひらく」ことができる莵道です。

「ひらく」と形容するものとして「扉」を連想しがちですが
それを「道」とするのがまず面白いと思いました。

扉だったら、くぐればもう神の世界、みたいになってしまいますが
この物語では道なのです!
すぐ目的地にたどり着かないのです!
道をたどっていく中で、いろいろな出会いや事件があり、
これは旅の物語とも呼べると思います。

また神の世界の仕組みも面白い。
いろいろな神様がいて、世界を形作っています。


どうしてかさねだけがひらくことができるのか、
ひらいた先に何があるのか、何が起こるのか、

この複雑な世界観と活き活きとしたキャラクターを
キャッチコピーの「ようこそ異界へ、花嫁御寮」と結びつけ、
私たち読者を物語の中へ連れていってくれます。
(このキャッチコピーも見事に物語を象徴していて大好きなのです)


現時点でのお気に入りは「大地女神編」です。
ファンタジーでここまでしっかりとしたタイムリープものはうれしい。


続きの物語も楽しみにしています。

Good!

2章は読んで無いです。ただ1章が綺麗に終わったのでこれは面白いものだと伝えたくて。ただ実は星付ける気がありませんでした。でも1章最後まで見たら後もうちょっとって気持ちが後押しされました。何度も読むのやめようかなと思ってて最後まで見てしまったのはやっぱりつまらないわけじゃないからです。

★★★ Excellent!!!

すてきです。
一言で言うなら、本当にすてきなお話です。

美しいことばの数々に、丁寧な情景描写、
不思議でわくわくする和風ファンタジーの世界観、
そして何より、もどかしくなるくらいきゅんきゅんする淡い恋の行方。

無茶をするかさねに、いつも文句を言いながら、突き放すようなことしながら、けれどさいごにはその手を握ってくれる、そんなイチ。
読者の私たちまで好きにならないわけがない。

登場人物ひとりひとりが、声を発し動くのが自然と浮かび上がってくるような、
自分もその世界に入り込んでしまうような、そんな気持ちにきっとなるはず。

★★★ Excellent!!!

丁寧に編み込まれた織物のような、うつくしく上質な和風ファンタジー。
しかしこの作品の魅力はそれだけではない、なんとも軽快な会話を繰り広げるヒロインとヒーローのふたりがなんとも楽しませてくれる。
狐神のもとへ嫁入りしたヒロイン・かさねは、そのまま狐に喰われそうになったところを青年・イチに『盗まれる』
そこからふたりの物語が動き出すわけだが、さてさて、果たして盗まれたのはかさねだったのか、それとも?
神と人、天都と地都、まるで古い御伽草子のような世界で駆け回るふたりの姿にきっとあなたは時間を忘れて読みふけるのではないだろうか。まさしく、我々はかさねとイチに時間を盗まれて。
ふたりの新たな旅路を、またじっくりと楽しみながら見守っていきたい。