じゃじゃ馬な箱入り娘とひねくれ青年の凸凹コンビ!

丁寧に編み込まれた織物のような、うつくしく上質な和風ファンタジー。
しかしこの作品の魅力はそれだけではない、なんとも軽快な会話を繰り広げるヒロインとヒーローのふたりがなんとも楽しませてくれる。
狐神のもとへ嫁入りしたヒロイン・かさねは、そのまま狐に喰われそうになったところを青年・イチに『盗まれる』
そこからふたりの物語が動き出すわけだが、さてさて、果たして盗まれたのはかさねだったのか、それとも?
神と人、天都と地都、まるで古い御伽草子のような世界で駆け回るふたりの姿にきっとあなたは時間を忘れて読みふけるのではないだろうか。まさしく、我々はかさねとイチに時間を盗まれて。
ふたりの新たな旅路を、またじっくりと楽しみながら見守っていきたい。

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