「昔」を含む小説

　小菊は、いま知っていることばで言えば、「空気の読めない」子だった。それも、極端に！ 　その小菊が言い出した「将来の夢」をはぐらかすために、おれは大瀧詠一の曲の話をした。すると、…

なんの取り柄もなかった俺の唯一の特技は「相談事を受けること」。 それを活かそうと思い、胸の内をなんでも相談できる、カウンセリング部なるものを作った。 いろんな人の相談を受けて…

「ファントムよ。忌み嫌われし魔眼を持つお前は英雄にふさわしくない。金はくれてやるからどこなりと出ていくがいい」 　魔王を倒しパーティーメンバーたちと王都に凱旋しするも、魔眼とい…

俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。 魔力があっても普通の魔法が使えない俺。 そんな…

自主企画、 〖一応本棚企画〗第2回〖5,000字で募集〗中秋の名月ってお題に良くないですか？ への参加作品です。 20年以上前のことです。 もう戻ることはない時間｡ だからこそ…

千年以上も昔、天界の神々は地上に堕ちた。地上の瘴気は、神々たちの身体を蝕んだ。瘴気から逃れるため、神々は人間の眼の中に宿り、人間と共存をするという形で生き延びた。だが、人間との共…

　竜守家には一匹のドラゴンが住んでいる。人の姿に変身したそのドラゴンの名を、轟天竜ヴァニフハールという。 　 　日照りが続けば慈雨を降らし、疫病が流行ればすぐさま癒す、ありとあら…

フィンランド北部・ラップランド地方。 中心都市ロヴァニエミ市の針葉樹林には、聖夜に子供たちへ贈り物をすることで有名なサンタクロースが集まる村、"サンタクロース村"があった。 こ…

ハイパーネガティブ少年：相原友也は、ある日マンションの階段から落ちて意識を失う。 目が覚めたらそこは、ファンタジーな異世界。 町はずれの廃屋で光の精霊と一緒に錬金術師として生活を…

俺には昔から好きだった幼馴染の女の子がいる。 彼女の名前は村月麻栗。 『清純派天才美少女クリエイター』として、日本全国に顔と名前が知れ渡っている天才美少女だ。 そんな彼女に告白…

社会人の俺には、大学の頃から付き合っていた後輩の恋人がいた。 将来結婚するということで、地元を離れ、彼女の実家のある都会で就職した……。 だがある日、彼女から浮気されていたこ…

　王国と帝国。二つの大国の間に広がる魔の森――大樹海には昔から黒き魔女が住む。古くから大樹海に住む黒き魔女は、ある時一人の赤ん坊を拾い、弟子として育てることとなる。 　黒き魔女よ…

　どこにでもいる普通の大学生　永井秀人（ながいしゅうと）はある日、交差点で車に轢かれそうになっていた少女を突き飛ばして助けた。 　死を覚悟したその瞬間目の前が真っ白になり、先ほど…

大学1年生の白木壮介は、初めての彼女が部屋に浮気相手を連れ込んでセックスしている光景を目撃してしまう。 今カノへの懐疑的な感情を募らせた壮介は、意趣返しとして自らも浮気をしてや…

俳句・短歌×探偵もの（まともなミステリは期待しないでください） 昔出した同人誌に書いた小説です。

昔は仲が良かった幼馴染でも、時間が経てば疎遠になるのは必然だ。 大人に近づけば近づくほど綺麗になっていく幼馴染を見て、そんな彼女の傍に自分が居ても良いのかと卑屈になるのもおかし…

エレシア・フェイレスは『剣姫』と呼ばれた騎士であったが、とある事情により騎士の仕事を辞することになり、今は傭兵崩れとして生活している。 そんな彼女の下にやってきたのは少女騎士――…

「あいつとは、付き合ってあげてるだけだから」 それが俺の彼女──佐倉 美春の口癖だった。ダウナーで、気分屋で、それでもとても美人で人気のある少女。俺と彼女は昔からの幼馴染で、俺…

※【【お題「雪」】お題で執筆!! 短編創作フェス2週目】の参加作品になります ふと思い出した昔みた風景。 そういう風景って、きっと、脳内で大事に保管されて補完され、そして色鮮や…

失恋をきっかけに地元に戻った依茉は、昔馴染みの琉唯と出会う。変わり続ける日常の中で、昔と変わらないやり取りに、依茉は……