第4回カクヨムWeb小説コンテスト大賞受賞者インタビュー|たかた【ラブコメ部門】

賞金総額600万円、受賞者はKADOKAWAからの作家デビューを確約する第5回カクヨムWeb小説コンテストを、今年も11月29日(金)より開催します。

そこで、かつて皆様と同じようにコンテストへ応募し、そして見事書籍化への道を歩んだ前回カクヨムコン大賞受賞者にインタビューを行いました。創作のルーツや作品を作る上での創意工夫、そして受賞後の変化などを語っていただいた受賞者の言葉をヒントに、小説執筆や作品発表についての理解を深めていただけますと幸いです。



第4回カクヨムWeb小説コンテスト ラブコメ部門大賞
たかた
▼受賞作:年上エリート女騎士が僕の前でだけ可愛い(受賞時タイトル:すべてをあきらめた女騎士がかわいすぎる件)
kakuyomu.jp

──小説を書き始めたきっかけについてお聞かせください。また、影響を受けた作品、参考になった本があれば教えてください。

特に『これ』といったきっかけはなかったような……学生時代から、下手な漫画を描いたり、ハガキ職人をやってみたり、その当時興味があったことに色々と手を出していたので、小説についても、あくまでその中の一つという位置づけだったかと。

子供のころから漫画ばかり読んでいたので、バトルものでも、ラブコメものでも、当時好きだった作品の影響をわりと受けていると思われます。『ラブひな』『ToLOVEる』『ネギま!』など、かわいい女の子がいっぱい出てくる作品が好きでした。

──今回受賞した作品の最大の特徴・オリジナリティについてお聞せください。また、ご自身では選考委員や読者に支持されたのはどんな点だと思いますか?

ヒロインである女騎士のキャラクターが強い、というその一点だと思います。アラサーの女騎士という、メインヒロインとしては少々お高めな年齢設定ですが、そちらもヒロインのかわいさのギャップを出すのに一役買ってくれたのかと。講評でも、読者の皆様のレビューでも、おおむねその点に言及されておりますし。


▲2019年12月1日発売『年上エリート女騎士が僕の前でだけ可愛い』(著/たかた イラスト/あるぷ) 表紙を飾るのはこの作品のヒロイン、女騎士カレンさん

──今回受賞した作品を今までに執筆した作品と比べてみたとき、意識して変えた点や、後から気づけば変わったなと思う部分はありますか?

web小説は、読者の方が『面白くない』と思ったらその時点でブラウザバックされ、以降はもう読んでもらえないことがほとんどですよね。
なので、とにかく出し惜しみせず、自分の面白いと思ったシチュエーションを次々突っ込んでいくことを意識していました。設定や文章、世界観に多少の粗があっても、例えばヒロインがかわいかったり、例えばスカッとするような展開を毎回用意していれば、意外と読み進めてもらえるのかな、と。

──作中の登場人物やストーリー展開について、一番気に入っているポイントを教えてください。また、今回の作品には無かったけれど、こんな要素がある作品を読んでみたい、というものはありますか?

年下の主人公が年上ヒロインをいじり倒してその反応を楽しむところです。主人公が受け身な性格ではなく、ヒロインに対してこれでもかとグイグイ攻めていくので、書いていてとても楽しかったです。

女騎士が好きなので、女騎士成分満載の作品などをもっと読んでみたいです。嗜好が偏っていて申し訳ありません……。

──Web上で小説を発表するということは、広く様々な人が自分の作品の読者になる可能性を秘めています。そんななかで、自分の作品を誰かに読んでもらうためにどのような工夫や努力を行いましたか?

多くの方の目に留まるよう、SNS等で積極的に宣伝したり、また、交流をしたり、というのも手段の一つですが、そちらは自分にはあまり合わなかったので、宣伝をすることに囚われず、タイトルやキャッチコピー、あらすじ、第一話の書き出しなど、作品に関わる、『カクヨム内でできること』に注力していました。

能動的なやり方ではないので、もちろん、その分だけ読まれないまま埋もれてしまう確率も高くなるわけですが、読みにきてくれた読者の方を、そこでなんとか離さないようにすれば、広く読まれる機会を得る可能性は均等にあると信じています。

──これからカクヨムWeb小説コンテストに挑戦しようと思っている方、Web上で創作活動をしたい方へ向けて、作品の執筆や活動についてアドバイスがあれば、ぜひお願いします。

ちょっとでも興味があれば、長編でも短編でもどちらでもいいので、ものは試しで挑戦していただければと思います。初めての方などは躊躇することもあるでしょうが、まずはやってみてください。もちろん、ダメそうなら途中でやめてもいい、程度の心構えで全然構いません。続けるのもやめるのも自由で、それがweb小説のいいところです。私もそこがスタート地点でした。

あまりたいしたことを言える立場にはありませんが、カクヨムで活動する作者・読者の一人として、これからも皆さんと一緒にコンテストを盛り上げていけたら嬉しいです。

──ありがとうございました。


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