【お題で詠もう!カクヨム短歌塾】その4「比喩を使ってみよう」

9/1(月)まで募集中の「カクヨム短歌賞」。
10首連作部門と1首部門の2部門があるので、ぜひ気になるほうに応募してみてください!

今回は1首部門の企画「カクヨム短歌塾」の第4回です。
初心者の方も、ふだんから短歌を作っている方も、ぜひチャレンジをお待ちしています。

▼「カクヨム短歌賞」への応募方法・応募要項はこちら kakuyomu.jp

お題その4「比喩を使ってみよう」

第4回のお題は「比喩を使ってみよう」
締切は8/25(月)18:00です。

「AがまるでBのようだ」などと別のものになぞらえる比喩は、短歌でよく使われるテクニック。
得意な人も苦手意識がある人も歓迎です。もしかしたら、小説やエッセイを書くときのトレーニングにもなるかも!?

トリアイコン
比喩にもいろいろなパターンがありますが、基本は「わかる~!」か「なんでそんな比喩を…!?」の二種類だと言えます。
例として、比較的たとえがわかりやすい歌(上)とわかりづらい歌(下)を作ってみました。

太陽が時間をかけて沈んでゆく ポテチのようにしょっぱい海へ
教室の窓から見える校庭はそういう色のケーキみたいだ

「わかること」はもちろん、ちょっとヘンな比喩にビックリするのも短歌のおもしろさ。
ちょっとくらい適当でもOKなので、なんでもかんでも自由にたとえてみましょう!

ポイント① 連想ゲームをしてみる

比喩のやり方はいろいろありますが、まずは連想ゲームをしてみるのがいいかもしれません。
たとえば海をたとえるなら、「青い」「大きい」「しょっぱい」などの特徴に分解して、
「青い」→空、ラムネ、青信号
「大きい」→象、大仏、地球
「しょっぱい」→塩、ポテチ、おせんべい
と連想してみます。
ここからおもしろそうな言葉を拾えば、〈ポテチのようにしょっぱい海〉のような比喩の完成です!

ポイント② 考えすぎない

「わかる~!」の比喩を狙って出すのは、なかなか難しいもの。
それよりは意外と、「なんでこんな比喩を…!?」のほうが出しやすいかもしれません。

案外、適当な言葉を「~のように」でつなぐだけでそれなりに解釈できる比喩になってしまうのが短歌のいいところです(諸説あります)。
ぜひハードルを低くしてチャレンジしてみてください!

お題その2「思考を歌にしてみよう」の作品紹介

第2回のお題「思考を歌にしてみよう」では、248首の短歌を応募いただきました。ありがとうございました!
そのなかから、トリが気になった以下3首をご紹介します。

ほんとうのことを言うなら三日月は新月のつぎにひとに優しい
作者:遠野 歩(作品ページ

掃除する毎日してるそれなのになんで毎日ゴミがあるのかっ!
作者:歩(作品ページ

うちらって結局どうなるんかなあ 先が見えないほんとにだるい
作者:萩野うづら(作品ページ

トリアイコン
1首目、〈三日月は新月のつぎにひとに優しい〉というのはこの人固有のものの見方なのですが、それを〈ほんとうのこと〉と言い切るところにおもしろさがあります。

2首目、共感のあまりつい笑ってしまいます。結句は〈ゴミがあるのか〉だと定型なのですが、〈ゴミがあるのかっ!〉によって字余り扱いするというパワープレイ。すごくカッコいいと思いました。

3首目、赤裸々な〈ほんとにだるい〉が、短歌という枠に収まるとどこかキリッとした美しさのあるフレーズにも見えてきます。〈結局どうな/るんかなあ〉という句まがたりも生々しさを感じてGOODです!

そのほかにも様々なおもしろい歌をご投稿いただきました。
なにか考えたときに、SNSにポストするのも楽しいのですが、短歌にしてみるのも負けじとおもしろいかもしれません。
ぜひ今度ポストしたくなったら、「短歌にしてカクヨムに投稿する」という選択肢も考えてみてください!!!

「お題で詠もう!カクヨム短歌塾」とは?

① 毎週月曜日にお題を発表

② 次の月曜日までに、お題に即した短歌を「カクヨム短歌賞 1首部門」に応募
 ※エピソード本文内に【カクヨム短歌塾】の文字を入れてください。

③ トリが気になった短歌をコメントつきでご紹介

お題はどれも、短歌のよくある作り方の解説を兼ねています。
「カクヨム短歌賞」の応募終了日である9/1(月)まで、全5回開催予定。
短歌の作り方にお悩みの方も、ぜひこれを機にチャレンジしていただけると幸いです!

※ひとつのお題につき、何作品応募しても問題ありません。
※対象は「カクヨム短歌賞」の「1首部門」です。「10首連作部門」は対象外なのでご注意ください。
※トリのコメントは、選考とは関係ありません。

▼「カクヨム短歌塾」過去回はこちら

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