【ピックアップ企画】編集者がオススメするカクヨム作品集! 第3回(全3回)

カクヨム運営です。

カクヨム上に公開された「カクヨムオンリー」作品の中から、KADOKAWAの現役編集者+カクヨム編集部+カクヨム運営による選りすぐりのオススメを紹介するピックアップ企画、最終回です。 前回は【恋愛】、【ラブコメ】、【ホラー】、【ミステリー】ジャンルの作品を紹介しました。

そして本日の紹介ジャンルは……【SF】、【現代ドラマ】、【現代ファンタジー】!

レビューから気になる作品が見つかった方は、ぜひ本編もどうぞ! 年末年始、長期休暇のお供にでもお読みいただければと思います。


編集者がオススメするカクヨム作品集!
第1回:【異世界ファンタジー】、【歴史・時代・伝奇】、【エッセイ・ノンフィクション】、【詩・童話・その他】ジャンル

第2回:【恋愛】、【ラブコメ】、【ホラー】、【ミステリー】ジャンル

第3回:【SF】、【現代ドラマ】、【現代ファンタジー】ジャンル

番外編

【SF】

暑苦しく、泥臭く、油まみれな、男にとってこれ以上ない至高の“おつまみ” ーー編集 SK

◆Blue.Blood.Battalion. 著:犬魔人

[レビュー] 『暑い。冷えたコロナビールを飲みたい。ライムをたっぷり絞って塩を舐めながら飲みたい。』この一文を見て喉が渇くならば、この物語はその“渇き”を間違いなく潤してくれることでしょう。 ポストアポカリプスな世界を現実味溢れる描写で表現し、その臨場感と人間臭さがアダルトなロボット物の様相を呈しつつ、ピーキー機体でジャイアントキリングという厨二心に響く展開も。男なら誰しも憧れる、ハードボイルドな世界を堪能あれ!


赤い大地に立つ機動兵器、その激突の醍醐味 架空戦記ロボバトル ーーカクヨム運営 I

◆赤のサバーカ 著:あおある

[レビュー] ソビエト連邦と同盟軍たる大日本帝国"そこにロボット兵器という組み合わせ。もう設定見ただけでワクワクしてしまいます。 ロボ好き・架空戦記好きともにオススメの一品。


【現代ドラマ】

泣き虫メガネっ娘の鋼鉄魂! 青春ってほんとややこしくって最高だよね ーー編集Y

◆へビーメタルと文芸少女 著:なるかみ音海

[レビュー] 文学とヘビーメタルを愛する内向き少女ユリカさんの高校入学に始まる青春群像劇。なかなか思う通りの自分になれない葛藤や、生徒会長や部活の先輩たちが織りなす人間模様に悩む彼女にムズキュンしながら読んでます。片手に本を、もう片方の手にはギターを携えて、青春に立ち向かうメガネっ娘ユリカさん。青春ってのは確かに面倒だけど人生に一度しか訪れない大切な季節なのだ。ユリカさんがんばれ!


激しさと静謐さ、相反する面を描き出した青春ノワール小説! ーーカクヨム編集K

◆死神に――は殺せない 著: 十津川さん

[レビュー] 死神と契約し、殺し屋として働いていた少年が、クラスメイトの少女に「仕事」現場を見られた! 目撃証言を盾に引き受けさせられたのは、殺人依頼。殺人計画を立てる中で、少年が意図的に作り上げてきた周囲との壁が、少しずつ崩れていき……。「いま」と「過去」、「殺し屋」と「死神」――危ういバランスで続いていた生活が、揺らぎ始める。 読み進めるうちにその揺らぎは、悪いことだけではないとわかるのだが、一方で濃く漂う破滅の色に心乱される。二人の選択の行方を、ぜひ見届けて!


イワシ田君は小デブだが、The Dietの意味はそっちじゃねぇ! ーーカクヨム運営 M.M

◆The Diet (国会) 著:荒木一秀

[レビュー] 加齢臭ただよう人間模様の中、最初はKY気味のイワシ君が途中から特殊能力を発揮するのが痛快。政党のお仕事にかかわる豆知識がえられる。登場人物の奇妙な苗字がいかにもなさそうで、ありそう。


ゼウスさん、忙しそうですね。(ソシャゲで) ーーカクヨム運営 T.K

◆最近、仕事で忙しい神の愚痴 著:壱足壱 葉弐

[レビュー] 新しいソシャゲがリリースされる度に登場を強いられる”ゼウスさん”と”神さま”の会話劇。 ソシャゲをプレイしたことがある方ならクスっとできるはず。 一話ごとの文字量は非常に少なく、特に何も起こらない回もありますが、それも天上界の日常の1コマ。 力まずにするするーと読んでみてください。


【現代ファンタジー】

愛を感じますね。愛で書いた小説はイイです。特撮愛をお持ちの方に! ーーカクヨム編集 mnmr

◆怪獣戦線異状アリ 著:岩井喬

[レビュー] 長い前置きもなく、早々に展開される怪獣襲来シーンに象徴される、スピーディーで濃厚な怪獣小説! 軍属で士官の主人公、怪獣に対して発足される「対策チーム」、通常の軍備では歯が立たない圧倒的な存在の怪獣──と、クラシカルで王道な特撮作品の要素をこれでもかと詰めながらも、小説というメディアに物語を根付かせています。 作者の情熱が十二分に伝わってくる作品は、強いっ!


迷惑異世界人は消毒だあああ!! ーーカクヨム編集O

◆異世界ゲート審査官の日常 著:ゴッドさん

[レビュー] 異世界ゲート審査官というキーワードが気になり読み始めた作品。主人公は空港の入国検査官ではなく、異世界ゲートの入界検査官です。ゲートには、迷惑な異世界人が度々やってきては問題を起こすのですが、最新鋭の兵器をもって異世界人を排除しちゃいます。ちょっと激しい描写もありますが、「こんな面倒くさそうな異世界人いそう」そんなことを常々思う、異世界ファンタジーを知っているからこそ楽しめる作品です。


あなたの想像を超えます。 ーーカクヨム運営 M.M

◆【完結中編】真っ赤に熱く働きたい!!『自由戦隊フリーター』 著:菅沼誠也

[レビュー]
「えっ?何でそういう設定?」
「何故、そういう話しにもっていくの?」
「この展開だったら、最後はこうだな!」
そういった読者が思うことを裏切り続ける現代ファンタジー作品。 裏切られるから面白い、と、レビューするのは簡単だけど、こういったクセの強いプロットをまとめるのって、スゴく難しいと思います。 しかし、無駄な文章や展開なしに完成しています。 読後は満足と共に、作者の才能に驚きました。


全3回のピックアップ企画、楽しんでいただけたでしょうか。 年末年始の長期休暇に読む、面白い作品に出会えるきっかけになればと思います。