【トム・ブラウンみちおの「合体!最強のWeb小説を作りたいんですよ」 Vol.3 】みちお「短編賞への応募なのに、勢い余って2万字書いちゃいました!」 カクヨム運営「キャーーーー!!」

トム・ブラウンみちおの「合体!最強のWeb小説を作りたいんですよ」第3回は、みちおさんの小説執筆状況についてお伺いします。
「お忙しいみちおさんに1万字も書く時間はとれるのか?」と不安に思っていた運営ですが、みちおさんはどうやら2万字も書いたらしい……。
インタビューでは、小説の執筆スタイルのお話からなんと意外なあのお笑い芸人さんとのお話も飛び出しました。最後までお見逃しなく!


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ーー小説を執筆することを発表して周りの方の反応はいかがでしたか?

みちお:意外と「楽しみ」という声が多くてうれしかったです。「え、ほんとに?」って感じですね。芸人仲間には「ファンタジーなのがみちおらしいよね」と言われました。特に宮下草薙の宮下(兼史鷹)くんは、小説の内容を話したら「面白そうっすね~」と言ってくれました。周りの反応は不安だったのですが、自信になりました。


ーーSNS上でも「読んでみたい」と話題になっていました。みちおさんがWeb小説好きであることを知っている方も多かったです。

みちお:たけのこ先生右薙(光介)先生のTwitterのスペースに参加してお話させていただくことがあったので、その影響ですかね。スペースに入ってきたお笑いファンの方が「何の話してるんだろう?」ってぽかんとするようなこともありました(笑)。今回、お二人の先生からTwitterでコメントもいただきました。普段の繋がりがあったので、反応がうれしかったです。


ーーそのような繋がりがあったとは! 驚きました。お笑い芸人として大活躍のみちおさんですが、お忙しい中、どのように執筆時間を確保されていましたか? また、どのようなスタイルで執筆されていたのでしょうか?

みちお:パソコンは持っていないので、スマホで書きました。移動中や寝る前に断片的でもいいから書いていって、それをあとで繋げていく感じです。けど、やっぱりパソコンを買うかどうかはめっちゃ迷いました。スマホだけでは大変で。プロットをパソコンの画面に出して見ながら書いたり、設定を1クリックですぐ出せるようにしたりしたほうが絶対楽だなって思いました。


ーーそうだったんですね! カクヨムユーザーにもスマホで通勤・通学中に書かれている方がいらっしゃいますよ。

みちお:スマホだったら、いつでも気軽に、誰でも小説執筆を始められるところがいいですよね。もしこの記事を見て「自分も小説を書いてみたい」という方がいたら、あんまり難しく考えず、「スマホでも書けちゃうよ」っていうのはぜひ伝えたいですね!


ーー初めて小説執筆に挑戦されましたが、ずばり感想はいかがでしたでしょうか?

みちお:全く大変じゃなかったと言ったら嘘になりますけど、思ったより楽しかったです。普段の仕事とは別のベクトルの脳を使ったので、息抜きになりました。


ーー楽しんでいただけてうれしいです! 執筆にあたって何か困ったことはありませんでしたか?

みちお:短編賞への応募を目指しているのに、文字数が1万字におさまらなくて。女の子との会話シーンはなりきらないとできないので、実際に会話しながら書いていったんですけど、そうしたらどんどん増えちゃったんです。エピソードをいくつかに分割しているんですけど、1つのエピソードだけで7000文字も書いてしまっていたときは思わず「嘘だろ!?」と(笑)。全体では2万字もあったので、削るのがとても大変でした。だから、自分の感覚では今の小説は頭の中のイメージの総集編みたいな感じです。読者のみなさんには小説のどの場面をもっと読みたいか聞いてみたいですね。そうしたらその部分を書き足して長編に挑戦なんてこともあるかも(笑)。


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ーー長編への挑戦も楽しみです! 普段やられている漫才と小説でリンクするところはありましたか?

みちお:多少はフリとオチじゃないですけど、激しい場面から笑える場面に繋がるように意識しました。各話ごとの終わりはきりがよく、かつ、続きが読みたくなるようにしています。でも、逆に描写が読者にちゃんと伝わるかどうかは心配でした。小説を書くときは、人の脳と自分の脳を繋がないといけないじゃないですか。普段やっている漫才は動きながら話すし、ツッコミもあるので伝わりやすいんですけど、小説はやっぱり全然違いましたね。


ーーなるほど! そのように意識されていたとは! 小説の投稿が待ちきれないので、こだわりのポイントを一つだけ教えてもらっていいでしょうか?

みちお:「転生の場面」ですね。転生前の人生や転生するときの死に方にこだわって丁寧に書きました。「こういう人が転生して、だから転生後にこうなるんだ」というところが異世界転生のよさだと思っているので。

ーーさすが異世界ファンタジー小説大好き芸人ですね。短編小説ということで物語はカクヨムコンの応募期間中にひとまず完結を迎えると思いますが、どんなラストが待ち受けているのか、とても気になります。

みちお:小説の最後、実は迷っていたんです。ハナコの菊田くんに新幹線での移動中にあらすじを説明して、最後の終わり方をハッピーエンドとバッドエンドでどっちがいいか聞いてみたんです。そうしたら、「絶対ハッピーエンドにしたほうがいいですよ! せっかく読んだのに最後が暗い終わり方なの、俺きらいなんすよ!」って。それで、どっちにするか決めました。え? どっちにしたか? それは読んでみてのお楽しみです(笑)。何話かに分けて投稿するので、最後まで読んでください!

ーー周りの方にも積極的に意見を聞いていらっしゃるんですね!

みちお:そうですね。自分で考えるのは考えるんですけど、「こうなったらどう思う?」ということは芸人仲間によく聞いていましたね。芸人は変なひとばかりなので、いいアイデアがもらえるんですよ(笑)。

ーーたしかに芸人さんはトップレベルに面白い人たちの集まりですもんね。それでは最後に、「カクヨムWeb小説短編賞2021」に向けて自信のほどはいかがでしょうか?

みちお:短編賞をとりたい気持ちはあるんですけど、どうなのかなとも思っていて……初めてのことなのでわからないです。ただ、面白いものができたという自信はあります。というか、そう信じています。「面白い」って言ってもらいたいですね。

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ーーみちおさん、ありがとうございました。

みちおさんの小説の初投稿は来週(12/13週)くらいを予定しているとのこと。
どんな異世界小説になったのか、ぜひ読んでみてください!
第4回では、カクヨムコンに参加してみた感想を伺います。お楽しみに!

第2回の記事はこちら

kakuyomu.jp



 トム・ブラウン みちお
 1984年生まれ。北海道札幌市出身。2009年、布川ひろきとトム・ブラウンを結成。
 M-1グランプリ2018ファイナリスト。

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