概要
消えてしまいたいのだと彼女は言った。一塵の灰も残さず燃え尽きたいと。
少年は冬なのに茹だるように熱いおかしな日に静かに燃える人影を見る。その中心には少女がいた。思わず炎の中に飛び込んだ少年であったが、少女はなぜ自分を助けたのだと言い放ち気絶してしまう。仕方なく自宅に連れ帰った少年であったが、少女、ビビアーナは陽の光で燃えたいというばかり。他には何も覚えていない。その後自分の名前だけは思い出したが、燃えたい理由は謎のまま、少年、十鬼銀虎は日照時間を理由に冬の間の燃焼を思いとどまらせ、二人の共同生活、そしてオタ元ヤンの叔父の碧の協力を得て二人の学園生活が始まる。キャバ嬢まゆなどクラスメイト達といろいろな出来事を経験した影響もあるのか、ビビアーナは徐々に記憶を取り戻していく。しかし、それは少年と少女を甘くそして昏くどこか甘い影へと引き摺りこんでゆく。
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