舞葬のアラン

過去というものが謎に満ちていて、それらが明かされつつ、今をどう生きていくかだと思って読んでいます。様々な過去を持つ？登場人物たちとどう物語を織りなすのか、とても楽しみな作品です。ぜひ読んでみてください。


改稿も行われており、更に読みやすくなっていっています。

描写はわかりやすく、視点が切り替わるので多方向からの視点で読むことのできる一人称ログです。

一人称の切り替えは、あらすじに載っているマークです。

死した後にとある存在と契約を果たした主人公が、千年後に転生を果たし、悲願を成就しようとする異世界ファンタジー作品です。

主人公は生前、異名を付けられるほどの高名な騎士でした。

しかし、世界を手中に収めんとする覇王との戦いに敗れ、命を落とします。

冥府の手前に立った主人公でしたが、とある契約を交わしたことにより蘇生。

同じ様に千年後の復活が約束された覇王を、今度こそ打倒さんと意気込みます。

契約の代償によって、記憶は忘却。

残されたのは、危機にて飛び出す前世の才能。

時に悪と向き合い、時に人の優しさに触れ合う主人公の新たな生は、どんな運命を辿っていくのか。

ぜひ読んでみてくださ…続きを読む

一つ一つの描写が丁寧で、場面の解像度を高い状態で届けてくれる作品です。
特に、主人公の心理描写にはこだわりが感じられ、青臭い表人格と冷徹な裏人格の対比が光ります。
また、チートやゲーム的描写がない、純粋なハイファンタジーであることにも好感が持てます。
癖なくするりと読めるので、質の高いハイファンタジーを求めている方にはお勧めができます。

主人公は、転生したとなっていますが、どうもキナ臭い設定が気になる本作。

というのも、転生した後は、純粋無垢な少年と過去の記憶を持った別人格が存在しています。

純粋無垢な少年が、世界の厳しさに触れ、さらに、別人格の正しいけれど非情で恐ろしい行動を体感し、自分の理想と現実の乖離に苦しんで成長していく物語です。

様々なキャラクターや世界の設定をしっかり考えているのが分かります。

また、転生の謎自体も物語を読み進める動機として機能しています。

無垢な少年が成長する異世界ファンタジーが好きな人におススメです！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（324文字）