概要
敦は絵美と二人揃って新聞委員に任命されたことをきっかけに、絵美に対してアプローチを始める。自身の信念の正しさを証明するためには、絵美に幸福な人生を生きてもらわなければならない。そのために敦は趣味である哲学の知識を活用して、絵美を口説こうとする。
果たして、敦は「遠藤絵美は幸福な人生に相応しい」と示すことができるのだろうか?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!彼が哲学で美少女を「口説く」意味とは…?
主人公の安井敦はクラスメイトの遠藤絵美に対して
「幸福な人生に相応しい」という信念を持っており、
実際にコンプレックスを抱える彼女に哲学を用いて
彼女の心を開かせていきます。
哲学と聞くと小難しく聞こえてしまいますが、
登場人物たちが対話の中で嚙み砕いていく中で、
自然と「なるほど、そういうことか!」となります。
まさに私たちも口説かれているわけですね。
現時点で30話まで拝読したところになりますが、
敦が絵美を口説いていく理由が果たして
純粋に「異性として好き」だからなのか、
はたまた「自身の信念の正しさを立証するため」なのか。
そして可愛い妹や腐れ縁の美人クラスメイトとの関係が、
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「幸福な人生に相応しい」、こんなセリフ初めて聞いた!
とある男子高校生が、気になっている女子生徒を口説くのです。
「遠藤絵美は幸福な人生に相応しい」というセリフで!
ふつう、女性を口説くのって「君の○○なところがいい」とか「××が素敵だ」みたいな感じだと思うのですが、主人公の安居敦はまるきり違います。
このセリフ、もっと簡単にすれば「君は幸せでいるべきだ」とか「僕が君を幸福にしたい」だと思うんですが、言い回しからして独特で、含蓄がある。
さらに彼の会話が押しつけがましくなく、悩みを抱える絵美に哲学を使って手を差し伸べようとする姿が思いやりにあふれていて、距離感がほどよいんですよね。
他にもかわいい妹やツンとした美人さんも出てきます。
私自身…続きを読む - ★★★ Excellent!!!哲学で手を差し伸べる。
哲学という単語。たぶんほとんどの人が、この小難しそうな単語を自分のテリトリーから遠ざけようとするのではないでしょうか。私自身、そうでした。
この物語と出会うまでは。
本作は、哲学が好きで、かつ知識が豊富な高校生の敦くんが、容姿端麗で端からみると幸せな人生を送っていそうなクラスメイトの絵美さんが日々生きていて辛そうにしていることに疑問を持ち、自らの武器──哲学を用いて幸せにしてあげようという一風変わった物語です。
一風変わったと書いたばかりなのですが、私は唯一無二の作品だと思っています。哲学を用いて誰かに手を差し伸べようとするする斬新な設定、綿密に練られた物語の構成、物語の中で息づいてい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!言語化される心地よさ
男子高校生が同級生の女の子を口説く学園モノに、哲学という要素が組み合わされた、少し変わったラブコメです。
普段は何となく感覚的に理解しているはずのことを、敢えて細かく言語化することで、より深く「そういうことだったのか」と納得できる心地よさが散りばめられています。
一見しただけで主人公の思想の全てを読み解くのはかなり難しいかと思いますが、理不尽な内容は一切出てこないので、繰り返し読み直す中で合点がいくようになる部分も多いです。
学びの楽しさを思い出させてくれますね。
主人公がヒロインを口説く物語を、主人公の一人称視点で描いているため、彼女の胸の内を把握できないのも楽しいです。
人としては好…続きを読む