夕雪のゆるっと読書録

32 エルマーのぼうけん(ルース・スタイルス・ガネット)

　エルマーのぼうけん／ルース・スタイルス・ガネット作、ルース・クリスマン・ガネット絵、わたなべしげお訳／福音館書店、128ページ

　どうぶつ島に囚われているりゅうのこどもの話を聞いたエルマーが、りゅうを助け出すために冒険の旅に出るという冒険譚。

　持ち物は、リュックに詰めた身近な道具と知恵と勇気。

　さて、彼は無事にりゅうを助け出せるのか？　というワクワクのお話です。

　この本との初めての出会いは小学生の頃でした。

　大人になって懐かしくなり手に取ったけど、今読み返してもしっかりと楽しい冒険のお話です。

　特にエルマーの大胆さと知恵と勇気は脱帽ものです。

　持ち物の個数が厳密に書いてあったりとか、表紙を開いたところの地図だとか、そんなところに昔はワクワクして、自分だったらああしようこうしようと想像をかきたてられたものです。

　チューインガムやリボン、輪ゴムに歯ブラシなどなど……そんな道具が何に使われるかは、読んでみてのお楽しみです。

　この作品には続編もあり、全部で三部作になっています。他の作品でもエルマーの活躍がしっかりと楽しめます。

　それにしても先日企画展が催された時、とても行きたかったのですが、遠くて……。むねん……。

　楽しい児童文学の傑作の一冊です。

　お子さんと一緒に楽しむのも良いかもしれません。