10 かもめ食堂(群ようこ)
かもめ食堂/群ようこ/幻冬舎、204ぺージ
映画化もされて、かなり有名な作品ですね。言わずと知れた……という感じかもしれません。
改めて文章で読むと、このテンポと手触りが非常に好きです。
群ようこ作品をたくさん読んでいるわけではないのですが、この作者ならではの味なのかもしれないと思います。
本書では、少しだけ変わった、でもどうということがない日常の中に少しだけ変わった人たちがいて、物語を織り成していきます。
その物語はいわゆるドラマチックなものでもなければ、非日常がはっきり存在しているわけでもなく。
劇的ではないけれど、お話の最初と最後で、小さくて大きな変化が生じています。
この描き方が絶妙でした。
ハレとケのケの部分の描き方が巧みなのかもしれません。
登場する三人の日本人の女性たちには、読み終わる頃には愛着さえ覚えています。あっさりした雰囲気さえ感じるのに不思議な気持ちになります。
小説に触れてみて、すっかり大好きになった作品です。
映画と併せて見てみるのもとても面白そうです。
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