29 仙台ぐらし(伊坂幸太郎)

 仙台ぐらし/伊坂幸太郎/集英社文庫、256ページ



 伊坂幸太郎の仙台での生活、そのよもやま話をつづったエッセイ。

 彼の小説作品には、有名なものが多いですね。実はお恥ずかしいことにまったくの未読なので、せめてエッセイをと手に取ってみました。


 最初は本当に何気ない日常の話です。

 それでも一つのことから想像をふくらませていく伊坂の姿が目に見えてきそうでした。


 そして後半はこの地とは切っても切れなくなってしまった東日本大震災の話。

 この本にはそれにまつわる短編小説も収録されています。


 震災に際して自分にできることがなにかあるのだろうかと思い悩む姿には、真面目さと誠実さを感じました。

 もっと大胆な人なのだと勝手に思っていたのです。

 しかし心配性すぎるほど心配性で、すぐにあれこれと思い悩む所はとても人間らしくて、非常な親近感を覚えました。


 仙台、杜の都。良い街です。

 彼は今もまた仙台であれやこれや、心配しては考えごとの風呂敷を広げているのでしょうか。

 あの街をまた訪れてみたくなるような、そんなエッセイです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る