生者と死者
今回は泡坂妻夫の『生者と死者』です。私は二冊買いました。正確に言うと二冊買いたくなりました。
裏表紙で思いっきりネタバレされているので、今回はネタバレしまくります。未読の人はブラウザバックしてください。
本書、なんと二重構造になっています。購入時は一ページごとに袋とじになっており、そのまま読んで一冊の小説です。ところが、一ページごとの袋とじを切るとあら不思議、もう一つの小説が現れます。これは紙の本だからこそできる仕掛けです。
仕掛け自体は理解できますが、どうやったら上手く前後の文脈を調整できるのか、著者の頭の中を見たくなります。
今の時代、電子書籍が多くなり紙の本は劣勢を強いられていますが、紙の本だからこそできることもあります。そうは言っても本書のような紙の本だからこその仕掛けなんてそう簡単にできないわけで。どのようにすれば紙の本が勢いを取り戻せるのか、出版業界・書店には頑張ってもらいたいです。
今回はこの辺で。
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