徒然草
今回は吉田兼好の『徒然草』です。角川ソフィア版です。古典の授業で習った方もいるでしょう。「仁和寺にある法師」など有名どころの感想を書いても面白くないので、私がなるほど、と思った別の話しを中心に書きます。
「何事にも入り立たぬ」
要約:どんな場合でも知らないふりをするにかぎる。立派な人間は知っていても知ったかぶりをしない。軽薄な人間に限って知らないことはない、という返事をする。(中略)よく知っている方面については聞かれない限りは黙っているのが一番である。
これは一言で言うなら「能ある鷹は爪を隠す」です。なかなか実行は難しいと思います。
「手のわろき人の」
要約:字の下手な人が読み手に遠慮しないでどしどし手紙を書くのは良いことだ。逆に書く字が下手だからと代筆させるのは自意識過剰で嫌気がさす。
今の時代、LINEなどのアプリでやり取りするため、字の上手い下手はあまり関係ありません。しかし、時には手紙を書くのも悪くない、というのが私の考えです。手紙を書くときは相手のことを深く考えるので、どのような感情を持っているのか考えるいい機会になります。また、吉田兼好が書いているとおり、字の上手い下手が出ますが、読み手は下手な字であろうと書き手の想いを、温もりを感じます。別に毎回手紙を書け、とは言いませんが、遠くに住んでいる家族や友人に近況を知らせる時は手紙という手段を考えてはいかがでしょうか。
今回はこの辺で。
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