第26話 情報交換して仕事を受けました!
僕たちが、応接間に入ってしばらくしてから、皇帝――もといクレルドが入ってきた
「すまないが人払いを頼む」
「かしこまりました。何かあればお呼びください」
「ああ。わかった」
そういって、人払いをしてくれた
まあ、念には念を、防音の結界を張っておいた
「それじゃ情報交換しようか」
「わかりました」
おお、ちゃんと眷属になってから、一応僕たちには敬語になってるのね
フランクに話してもらいたいけど、そんなどうでもいいことは後回しにして.....
「それじゃ聞くけどさ、このお城の最上階だけ、僕の優秀な眷属が探れなかったんだよね。スキルを使っても探れないようになっているし、そこには何があるのかな?」
「.....やっぱり、その話ですか.....ですが、申し訳ありません。それは我にもわからないのです」
「どういうこと?」
皇帝がこのお城の全容を把握してないなんてことあるのか?
「そもそも、最上階があることは、我でも知っています。が、そこにつながる階段などが全くなく、天井を軽く攻撃しても、壊れることがありませんでした」
「なるほど.....じゃあ、そこかいつからできているかわかる?」
「具体的にはわかりませんが、お城にある記録上は、この城を建て替えたり、大きく構造を変えたりしたという記録がないので、恐らくはこの城が建立した当初からあるものかと」
ふうむ
余計に怪しいな
とはいっても何となく予想はついているけどな.....
「ま、いいや。後でそこはどうにかして探るとしよう」
「わかりました」
「それと、召喚兵器、いや、召喚勇者といた方がいいかな?」
「.....そうですね」
「じゃあ、話しましょうか。何人召喚されたかまではわからないけど、多分30人以上はいてもおかしくないね」
「30人.....」
「それが多いと判断するのかはわからないけど、少なくとも召喚勇者の実力は、1人でこの国の一般兵500人~1000人程度の実力はあってもおかしくはないと」
「何⁉そんなにか!」
「うんまあ、僕とかレイなら、1人で召喚勇者10人程度なら余裕で対応できると思うよ」
「.....はぁ。われの選択は正しかったのか」
何やら、眷属になって政界みたいな雰囲気出してるけど、それは人それぞれじゃない?
まあ、僕たちからしたら嬉しいけど
「ちなみに、僕たちも召喚勇者の一人になるはずだった」
「.....何?どういうことですか?」
「まあ、色々あって、召喚勇者としての力は全く持ってないけど、その代わり上位種として、こちらの世界に来たというわけ」
「.....」
「まあ、僕たちは、命令されるのが大嫌いだからね。対等な取引なら引き受けるけど、一方的な命令する人とか、傲慢な奴は大嫌いなんだよね。そういうやつは容赦なく殺すけど。ま、この世界をどうこうしようなんてつもりはないさ。その時その時で楽しいことを見つけて、それをやるだけさ」
「なるほど」
「まあ、召喚勇者については、心配しなくてもいいよ。一応、僕の眷属がすでに、帝都だけは守るようにしてある。ほかの街はちょっとは時間かかるが、眷属を置いておくさ」
「ありがとうございます」
まあ、たぶん帝国中にライム置いたら、ライムの力が半分以下になると思うけど.....
ま、なんとかなるでしょ!
ライムただでさえ強いんだし
「あとは何か聞いておきたいこととかある?」
「そうですね.....では、お二方は今後どうするつもりですか?」
「僕たち?そうだね.....まあ、適当にいろんな国ぶらつこうかなって思ってるよ」
「そうですか.....」
「あ、守りとかのことなら心配しなくていいよ。僕だったら、ライムを通してこの国の様子とか全部わかるし、君が直接伝えたいことがあるなら、レイに念話を繋ぐか、ライムに話しかけてくれれば、僕たちと意思疎通できるからさ」
「本当ですか⁉ありがとうございます。ですが一応城の中にも、あなた方の部屋は用意させておきます」
「おお!そりゃいいな。助かる。あ、僕取れは同じ部屋で大丈夫だから。どうせ体とかは小さいしね」
「かしこまりました」
「それじゃ、面倒くさいけど、これからライム配置してくるね」
「お手数かけて申し訳ありませんが、ありがとうございます」
「まあ、超特急で回ってくるつもりだから、レイは今回はお城でお休みね」
「ぶぅ~、でも分かった」
「よしよし。大体4~5日で戻ってくるから」
「いってらっしゃい、お兄」
「お気をつけてください」
「ああ。もちろん」
さあ、面倒くさい作業の始まりだ!
だけどまあ、クレルドが眷属になって言うことを自分から聞いてくれるのであれば安いものさ
レイには申し訳ないけど、空を飛ぶ時の速度が段違いすぎるんだよね
僕の場合、頑張れば最高で時速500㎞は出るけど、レイの場合、頑張っても最高で時速200~300㎞から限界だからね
まあ、これに関しては地力の差だからしょうがないんだよね
あ、ちなみにライムは、いつも見た目を変えて、僕のネックレスになってくれている
そっちの方が、魔物だと思われなくて済むからね
さ、城から飛び立ってから、まだ2~3分だけど、そろそろ、最初の街が見えてきたね!
ひと仕事頑張るとしますか!
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