第2章 世界観光

旅の始まり ~魔淵の森~

第2話 ここはどこ?

ネクトの力によってこの世界に飛ばされ、周りを見渡してみても森しかない。


「レイ、起きろ~。」


「んぁ.....。おはよう?」


「やっと起きたか。ネクトに異世界へ飛ばされたの覚えてるか?」


「.....あっ、そうじゃん!.....ここどこ?」


「さぁ?森の中としか言いようがないけど。」


「そうだね.....。なら、さっそくAIちゃん使ってみる?」


「そだね。そうしよ。」


「じゃあ、私が使ってみる。AIちゃん、ここどこかわかる?」


『是。マスターが現在いる場所は、通称・魔淵の森まえんのもりと呼ばれる、地上で一番危険度の高い場所です。』


「うへぁ。お兄、ここ、一番危険な場所だって。」


「まじですか。ならここで適当に力蓄えて、適当に街行ってみる?」


「う~ん。そうしたいけど、私たちの種族って人間の街に行って大丈夫なのかな?」


「あ~。確かにそうだね。」


と、いうわけで、僕もAIちゃん使ってこの世界について聞いてみた。


その結果、この世界は人族至上主義だった。


人族って言うのは、人間種、ドワーフ種、エルフ種、巨人種、獣人種、魔人種の6種類の総称。


その中でもとりわけ、人間種が力を持っていて、人間種の国が5つ、各種の国が1つずつ、他種族国家が2つの12の国家からこの大陸はなっている。


そして、人族と明確な敵対関係にあるのが、魔族。


魔族の中で知性を持たないものが、魔物と呼ばれる存在。


魔族は基本的には、魔界にいて、地上では裏世界とも呼ばれている。


魔物は、地上と魔界の裂け目から、湧いてくるらしい。


ちなみに僕たちはこのどちらでもないってAIちゃんが言っていた。


どうやら、この世界にはない種族みたいだからね。


で、分類的には上位種族になるらしい。


上位種族には、ほかに竜族もいる。


竜族は己の生活の邪魔さえされなければ手を出されることはまずない。


他にも上位種族になる方法があるんだけど、それは、種族としての限界を超えること。


まあ、普通は無理。


100年に1体生まれればいい方だってさ。


「といわけだからさ、これからどうする?この世界での目標みたいなのとかって思いつく?」


「お兄は何したいの?私は、しばらくはこの世界で遊べればいいと思ってるけど。」


「そうだなぁ。まずは、力をつける。じゃなきゃスローライフ送るにしても何をしてもできないからね。」


「そうだね。もふもふに包まれたい。」


「あ~。めっちゃわかる。なら、まずは世界観光しながら、おいしいもの食べながら、面白そうなやつを眷属にしていくか。」


「いいね。そうしよ。そのあとのことは、その時考えればいいかな?」


「うん。.....あっ、いいこと思いついた。」


「いいこと?」


「そう。楽しいことしたいんだよね?」


「うん?まあ、そうだけど。旅するのも楽しくない?」


「そうなんだけどさ、せっかくなら、世界を巻き込んでゲームでもしてみない?」


「.....そういうこと?」


「ほら、僕たちってさ、まだ力は弱いけど上位種族なわけじゃん。そして、旅で眷属増やしていって、世界と戦うってこと。」


「なにそれ。めっちゃ楽しそうじゃん。」


「まあ悪役ムーブしてみたかったってのもあるけど。楽しむって言ったら戦いゲームでしょ。」


――――――

――――

――


そんなこんなで、僕たちのしばらくの目標は、世界観光しながら眷属を増やすってことになった。


最終的には、世界を敵に回して、楽しい戦いゲームができたらいいなって思ってる。


あと、おいしいもの食べられたらいいな。

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